# 新型コロナウィルス

新型コロナ「ワクチン開発」のウラで起きていた、「人間臭い」科学者たちのドラマ

現代科学の「意外な一面」が見えてきた

そもそも「mRNAワクチン」って何?

新型コロナのワクチンとして、日本ではファイザー社やモデルナ社の開発したmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンがよく使われている。

モデルナ社は、「modified RNA」(修飾RNA)に由来する社名で、2010年創業のベンチャー企業だ。

モデルナ社の新型コロナウィルスワクチン[Photo by gettyimages]
 

一方のファイザー社は、1849年創業の巨大製薬企業として知られるが、新型コロナのワクチンに関しては、RNA技術をもつバイオンテック社というベンチャー企業と協力して開発した。バイオンテック社は、biopharmaceutical new technology(生物製剤の新技術)に由来する社名で、2008年創業のドイツのベンチャー企業だ。

そもそも「mRNAワクチン」とは何なのか? これまでのワクチンは、ウイルスを弱毒化したり、増殖できなくしたり、ウイルスの一部分のタンパク質のみを取り出して加工したものだった。

ワクチンが人間の体内に入ると、本物のウイルスに感染したほどの症状は出ないものの、異物に対する免疫機構が活動して、以降そのウイルスに対する免疫を生み出す仕組みだ。

なお人間を含む多くの生物の遺伝子はDNAでできており、その生物の設計図のうちその時点で身体に必要な部分だけがmRNAに一時的にコピーされ、その情報を使ってタンパク質が作られる。

そこで、ウイルスそのものやタンパク質ではなく、その前段階、設計図のコピーであるmRNAを人体に入れることで、人間の細胞に免疫機構を刺激するタンパク質(ウイルスの一部)を作らせてしまうのがmRNAワクチンの発想だ。

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