旧姓使用の拡大、各国大使館からは異論が噴出
6月4日公明党の法務部会でも、内閣府から説明がありました。海外出張、海外駐在で旧姓トラブルに遭遇する日本人は少なくないことがわかります。
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自分の職場にすら入れなかったジャーナリストの例、「ダブルネームは犯罪的行為」と氏名の1本化を求められた研究者の例、デンマーク留学、ベルギーでの大学院入学で旧姓が使えなかった女性たちの例、EUの永住権名義変更に50万円かけても旧姓使用できず仕事に支障をきたすライターの例など、類似トラブルは枚挙にいとまがありません。稲田朋美議員はホワイトハウスに入るときに旧姓使用でトラブルになった政府高官の例をよくメディアでも話されています。
内閣府では、第5次基本計画について、年明けに各国の駐日大使館員を招いて説明を行ったそうです。「旧姓使用の拡大に取り組んでいく」との説明に、各国職員から疑問が噴出したとのこと。
「今の名字ではない名字を幅広く使えるようにするというのは、変ではないですか」
「なぜ夫婦別姓を認めないのか」
口々に疑問が出て、理解されなかったという報告が印象的でした。
私が高市議員に話した医療職のカップルは、ペーパー離婚に至っています。転職にあたり、地域の病院で旧姓使用ができるかを問い合わせたのですが、煩雑さ、コスト、氏名の整合性などを理由に旧姓使用を断る病院も少なくなかったそうです。
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現在2人は事実婚です。法改正までの間、もしコロナに感染してしまったらどうなるのでしょう。私自身が経験したように、配偶者としての医療合意が認められないかもしれません。万一の際、看取りも相続もできない可能性を抱えながら、今日も医療現場で働いています。