「良い円安」なんて言ってきたツケ、日本人はすっかり貧しくなった

そろそろ幻想から目を覚ませ

「良い円安」などというものがあったのか

最近、メディアが「悪い円安」が問題だと言い出した。だが、そもそも「良い円安」なんてものがあったのだろうか。輸出企業にとっては円安が進めば輸出量が増え、利益が増えるが、その利益は国民全体を豊かにしてきたのか。

総選挙ではほとんどの政党が「分配」を声高に叫ぶ異常事態に陥ったが、問題は円安で結局、日本の購買力が落ち、全体が貧しくなったことが、人々が「格差拡大」と感じる主因で、一部の成功者から富をむしり取ったとしても全体が豊かになるわけではない。そもそも自国の通貨が弱くなることをこれほどまでに喜んだ国は珍しいのではないだろうか。

by Gettyimages

新型コロナウイルスの蔓延は早晩、収束する。欧米では感染は完全には収束していないものの、重傷者や死者が減ったことで経済活動を再開させ、米国ではGDP(国内総生産)が新型コロナ前を上回り、過去最高になった。世界的に経済活動は動き出すに違いない。

そんな中で、各国が海外渡航のハードルを下げれば、再び日本ブームがやってくるのは間違いない。なぜなら、日本は猛烈に「安い」からだ。

 

東京オリンピック・パラリンピックが予定されていた2020年に、日本にやってくる訪日外国人は、4000万人を突破する目論見だった。新型コロナで国際間の人流が止まり、目標は夢と消えたが、ポストコロナで経済が再開すると、一気に4000万人を突破するのではないか。

日本人が感じているように、アジアの人たちも、行動制限にほとほと嫌気が指し、旅行に行きたくて仕方がない「餓えた」状態になっている。制限の扉が開けば、一気に海外旅行がブームになるだろう。

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