4半世紀デフレの後の「反動インフレ」は起きてしまったら制御不能か

確かにインフレは格差を是正するが

日本はバブル崩壊以後がマイルド大恐慌?

これまで、10月18日公開「インフレ&中国発不況-スーパー・スタグフレーションが襲ってくる!」に至る数多くの記事で、「インフレがやってくる」話をしたが、それは具体的にどのようなものになるのであろうか?

今後の展開においては、金融政策担当者が愚かにも「(インフレが到来しているにも関わらず)不況だから金融緩和する」などという行為を行ったり、10月25日公開「日本は外国に借金していないからデフォルトしないというのは本当か?」で述べた「バラマキ」が続行されたりするのかどうかというような「不確定要素」も多々ある。

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しかし、歴史的な流れで見ると、今後どのような展開になろうと、ハイパーインフレになるかどうかはともかく、「インフレに向かう」ことは間違いないように思える。

それはなぜかと言えば、パブル崩壊以後我々がおおよそ4半世紀経験し、世界の国々がリーマンショック以降体験してきた「デフレ」は、実は時間をかけて進行した「マイルド(生煮え)な大恐慌」であったと考えるからだ。

1929年NY株式大暴落によって引き起こされた大恐慌当時、巷に失業者があふれる写真を見たことがある読者は多いと思う。実際、当時の失業率は極めて高く、人々の生活は困窮した。

しかし、日本のバブル崩壊の後も、リーマンショックの後も、ホームレスが街にあふれるというような光景はほとんど見かけない。当時と比べて失業保険や生活保護などの社会福祉が充実しているからだが、その分税金の額も相当上がっている。

さらに、税金では足りない部分を、日本では財政法第4条1項で原則禁止されている国債の発行や、輪転機を回してお札を刷ることによって賄ってきた。

例えば、私が執行パートナーを務める人間経済科学研究所代表パートナーの有地浩が「252~257」を担当する「365日でわかる日本史」(八幡和郎著)では日本の国債発行の歴史が簡潔にわかりやすく書かれている。

 

結局、民間が政府に依存し、政府はその負担を国債発行で民間に依存するという、いわゆる「循環取引」と、「お金を刷ればすべて解決する」という危険な幻想が広がったことが諸悪の根源だ。それらが、これから「強烈なしっぺ返し」として戻ってくるから「インフレは避けられない」と考えるわけである。

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