2021.11.03
# エンタメ

“あの異例の宣言文”から7年…ついに交替した「少年サンデー」新編集長は何者か?

飯田 一史 プロフィール

「サンデー」購読者数を増やすため自社マンガアプリを活用する

――現在のサンデーの読者層は?

大嶋 「サンデー」では、ハガキアンケートと、Webアンケートの2つを採っていますが、ハガキの方は長く「サンデー」を愛して下さっている30代以上のお客様が多いですね。

一方Webアンケートでは10代――といってもおそらく15歳以上――、20代の山があり、加えて30代のマンガ好きの山もあります。回答数もハガキの数倍あります。

ですからマス層の反応を見るためにWebを、コア層の反応を知るためにハガキを参考にしています。今年からWebアンケートでは「サンデー」に対する意見の自由記述欄を設けたのですが、毎週2000人以上の方が熱心に書き込んでくださっていて、発売日翌日の朝以降、そのすべてに目を通して参考にしています。

『名探偵コナン』が表紙の「週刊少年サンデー」

――足下の数字は。

大嶋 サンデーは紙の発行部数20万弱、「うぇぶり」はMAU150万人、DAU50万人。『名探偵コナン』が100巻を数え全世界累計2億5千万部、『葬送のフリーレン』が5巻累計450万部、『MAJOR』がシリーズ累計5500万部、その他作品も、デジタルだけでも累計100万部を越える作品が多数出ている状況です。

今後は、アプリ上での基礎購読者数を増やすために、うぇぶりでの定期購読者限定の施策をいろいろやっていきます。すでに実施したもので言えば、『コナン』コミックス100巻記念で出した「特別号外新聞」を希望者に無料で発送する、ここでしか聞けないコナンキャラの「ボイスカード」をプレゼントするなど、各作品のファンの方が「サンデー」を定期購読していて良かった、と思って頂けるように企画を仕掛けます。

 

――アプリのうぇぶりと「サンデー」本誌の関係を教えてください。うぇぶりは「サンデー」本誌連載作品も基本的には一日一話無料で最新話のひとつ前まで読めるけれども(一部そうではない作品もありますが)、最新話だけは本誌を買わないと読めない、というものですよね。週刊少年誌編集部発のアプリのうち、時間さえかければ本誌連載作品をもっとも無料で読めるのが「サンデー」ですが、これはどういう狙いですか?

大嶋 根本は「作品ファンを増やしたい」「雑誌の定期購読者数を増やしたい」ということです。うぇぶりで「サンデー」の連載作品を基本無料でレンタル読みしているうちに最新話が読みたくなって「最新号で追いかけよう」、あるいは、まとめて読みたくて「コミックスを買おう」と思ってもらいたい。

紙の雑誌の部数が落ち、電子書籍やマンガアプリが台頭してきて以降、マンガの売り方/買い方は単品商売になり、作品は「個」で当てていくものだという強力な力が働いています。でも雑誌はもともと作品を最前線でまとめて読んで頂くことで「こっちもおもしろい」「この新人いいじゃん」と、読者さんに目当て以外の作品のおもしろさに気付いてもらうことで次のヒットを生んできた。

だから、うぇぶりはバラバラに作品が読めるアプリではありますが、好きな作品の最新話を読みたければ「サンデー」や「ゲッサン」「サンデーGX」を買ってまとめて読んでください、と。そこで気になった作品があればそちらもうぇぶりでは最初から読めて最新話まで追いつけるし、ハマって「集めたい」と思ったらコミックスを集めてください、という考えです。

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