役者・杉野遥亮として考えられるようになった

――ここ最近、ドラマや映画、舞台のお仕事が続いていますが、役者として「演じること」への心境の変化はありましたか?

杉野:仕事に対しては、考えがシンプルになりました。特に自分と役者「杉野遥亮」を切り離して考えられるようになったのは大きいかな。たとえば少し前の自分だったら、台本を読んでイメージしたことと、プロデューサーさんからの提案が違っていたら、意見を変えて簡単に折れてしまっていた。でも今は役のことを考えたときに、いったんプライベートな自分は封印して、「ここはこっちの方がいいと思うんですけど」と伝えてみる……みたいな。

写真:岡本英理
写真:岡本英理
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――どこまでも「役者・杉野遥亮」としてシンプルに考えるようになった、と。

杉野:そうすることで演技もメンタルも安定してきました。僕は、FINEBOYS専属モデルオーディションがきっかけで芸能界に入ったわけですが、もともと役者への熱量が決して高いほうじゃなかったんです。

キラキラした芸能界やモデル、役者という職業への憧れや、当時は学生だったので「就活から逃げたい」という気持ちもどこかにあったはず。ただ実際に「杉野遥亮」としてキャリアを積んでいく中で、いろんな方とお会いするなかで意識が変わっていったように思います。

とくに今年6月の『夜への長い旅路』は僕にとって初舞台だったんですが、大竹しのぶさんから毎日のようにアドバイスを頂きながら役を追求していけたのは、役者として最高の経験でした。