2021.10.29
# 経営

「金融錬金術」は必ず破綻する。キリギリス型経済からアリ型経済へ

思い出せ!利益を生むのは働く人間だけ

キリギリスは消えていくだろう

少々大上段に構えた話だが、「国家というのは国民が勤勉に働くから発展する」という「大原則」に異論がある人は少ないと思う。

そして、「国民が懸命に働いた結果が本人にきちんと還元されるシステムを構築するのが国家の役割である」という点についても大多数の同意を得ることができるのではないだろうか?

ピーター・ドラッカー  by Gettyimages

しかし、非常に残念なことに、1990年頃のバブル崩壊以後、勤勉に働く人々(アリ)が報われる「日本型経営」がまるで時代遅れでもあるかのように忘れ去られた。逆に、米国から輸入された「今さえよければ良い」という「超短期志向」の「キリギリス型経営」が輸入されもてはやされてきた。

しかし、バブル崩壊以降、「失われた30年」とでも形容できる、日本経済低迷の最大の原因は「キリギリス型経営」にあると考える。

もちろん、資本主義経済の歴史では異例と言えるデフレが長期間続いた影響は見逃せない。

デフレ経済というのは、投資の世界でいうところの「(空)売り」筋が優勢で、値段が下がっていくから「先に売った方が有利」であり、「利益は売値と0円の差(普通マイナス価格は存在しない)」しかないので、次々と売り先を変える必要がある。

ちなみに、インフレでは(現物の)長期投資が圧倒的に有利である。まず、株価に上限は無く「無限」に上昇する。また、資本主義の歴史はインフレの歴史でもあるから、少なくともインフレ分は上昇するというわけだ。

 

しかし、10月18日公開「インフレ&中国発不況-スーパー・スタグフレーションが襲ってくる!」、8月30日公開「インフレ経済突入で、今度こそ日本は『勝ち組』になるかもしれない」など一連の記事で述べてきたように、「デフレ経済からインフレ経済への大転換」が今まさに起こっている。

デフレ経済では「冬がやってくることなど考えすに目先の利益を追う」キリギリス型経営が通用したかもしれないが、資本主義の常態であるインフレがやってくれば、アリ型経営=「日本型経営」が復活するはずである。

SPONSORED