犬猫の命に関わるものまで「転売ヤー」の標的に!

ロッケのこの状況をSNSにアップすると、多くの方から同じように「うちも購入できない」「治療食が入手できなくて症状悪化が心配」といった声が寄せられました。

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「療法食」の品薄原因について調べてみると、3つの大きな理由が見えてきました。

1) 新型コロナウイルスの流行により、製造生産地での原料調達及び製造、販売までの流れが大きな遅れが生じたこと
2) コロナ禍で世界的ペットブームの影響で供給が追いつかないこと
3)「転売ヤー」が出現し、この事態を悪化させていること

転売ヤーは、1)と2)の状況を見て、これは! と思って買い占めを始めたと推測されます。まさに、新型コロナウイルスが流行しはじめた当初、マスクや消毒液が不足したのと同じ現象が、犬や猫の治療食でも起きていたのです。

この状況を防ぐため、広島県の動物病院「まるペットクリニック」の菖蒲谷友彬獣医師は「療法食」の転売禁止を求める活動をスタートしました。その結果、フリマサイト「メルカリ」は9月2日、オークションサイト「ヤフオク!」は9月10日から「犬猫療法食」の出品が「一時的に禁止」となりました。

出品者の中には通常より安い価格、また通常価格で販売している人もいました。そんな人からすると、今回の出品禁止に不満を感じるかもしれません。私自身、療法食を他人から譲っていただいたこともあります。その人は「腎臓病を患っていた猫が亡くなってしまった。未開封の療法食が残っているので、よかったらどうぞ」と言ってくださって、お気持ちも含めてありがたく頂戴し、大切に利用させていただきました。

本来、フリマサイトは不要になったものを必要な人に届ける便利なサイトです。売った人も買った人も「ありがとう」と言い合えるような売買が理想です。

でも、必要ないモノを大量購入し、高額で販売する「転売ヤー」と呼ばれる行為は、それとは大きく異なります。転売ヤーの中には、法を犯していないと主張される方もいるかもしれません。ですが、治療食など命に関わる商品を高額転売するのは、間接的に「犬や猫の命を奪うこと」にもなりかねません

腎臓病の持病があるロッケちゃん。写真/中川ちさ