「うちの猫の治療食が買えない」
「犬のアレルギー治療食がネットで信じられないほど高額になっていて驚いた」

コロナ禍になってから、SNSでこんな書き込みが頻繁にみられるようになった。

『治療食』とは、腎臓病や肝臓疾患、皮膚病、尿路結石など特別な疾患を持つ犬や猫に処方される食事のことだ。治療薬ではないが、疾患の改善、進行予防などのために獣医師から使うように指導される特別なペットフードのことだ。

『無重力猫ミルコのお家』のアカウント名で、10万以上のフォロワーを持ち、愛玩動物飼養管理士の資格を持つ中川ちささんも「品薄で入手困難」に直面し、そのことをSNSで発信し、2000件以上の「いいね」が集まった。

@ccchisa76より

「うちの場合は、治療食ではなく、治療専用の健康補助食品だったのですが、入手しようと思ったら品薄で……。疾患を抱えている犬猫にとって、治療食や治療用の健康補助食品などは命綱ともいえるものです。入手できなくなったら症状が悪化してしまうこともあります。こういった現状があることをぜひとも知っていただければと思います」と中川さん。

一体どんな問題が起きたのか、中川さん自身に寄稿してもらった。

※1:自己判断で治療食を利用するのは危険。事故事例なども発生している。

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突然告げられた「これが最後のひとつ」

我が家には、うしお、ピーチ、レオン、ミルコ、ロッケ、という5匹の猫がいます。

左から、ミルコくん、うしおくん、ピーチちゃん。写真/中川ちさ
左からロッケちゃん、レオンくん。写真/中川ちさ

その中のロッケは、腎臓が悪く、獣医師が処方した「薬」に加え、「健康補助食品」そして「療法食」が欠かせません。しかし、先日いつも服用している「健康補助食品」を動物病院に購入しに行くと「これがこの病院にある最後のひとつ。品薄状態で次はいつ入手できるか分からない」と言われてしまいました。

先生は「入手困難な状況が続いているようなら、同様の効果が期待できる別商品を試しましょう」と提案してくれました。でも、今まで使っていたもので症状が安定していたので、不安は募るばかりです。

そこで、私はネットで同商品が購入できないか、と探すことにしました。検索してみると唖然。求めていたロッケに必要な健康補助食品には、すべて「sold out」マークがズラっと並んでいたのです。しかも、探していた「健康補助食品」だけでなく、ロッケが使っている「療法食」もほとんどが品切れだったのです。在庫があると思ってクリックすると、病院で購入する価格よりもはるかに高い値段が付けられた商品も出てきました。

結局ネットでも購入することができず、途方にくれていたところ、他県の動物病院に在庫があることがわかり、どうにか手に入れることができました。もちろん動物病院からの購入だったので、金額はいつもと同じ。通常価格でした。どれだけありがたいと思ったことでしょう。