自民、立民、共産、れいわ…8党の「公約」を読み比べて見えた「決定的に重要なこと」

平河 エリ プロフィール

もちろん、旧姓利用の法的範囲が拡大すれば、いま選択的夫婦別姓に賛同の人の中で「助かる」人もいるだろう。例えばクレジットカードなどは、戸籍上は片方の姓に変更しても、維持できるようなケースがあるかもしれない。

ところが、そもそも「姓を奪われたくない」という心情的な理由で別姓を選びたい人や、「海外で旧姓が全く理解されない」という現実的な理由で別姓を求める人など、仮に旧姓利用の大幅に法的効力が拡大しても、解決しない課題も多い。

つまり、仮に政党の姿勢として「選択的夫婦別姓を推進」と一行書かれていても、公約においては必ずしも賛成派がイメージする形で法律の推進を約束しているわけではないのだ。公約はつぶさに見ていかないと、こうした罠にはまる可能性がある。

 

「再分配」はどこから……?

では、岸田内閣の発足で注目が集まっている「再分配」はどうだろうか。

●自由民主党

経済社会の構造変化を踏まえ、経済構造の転換・好循環の実現と再分配機能の回復を図りつつ、経済成長を阻害しない安定的な税収基盤の構築の観点から、税制の見直しを進めます。

●立憲民主党

法人税は、必要な政策減税は残した上で、所得税と同様、累進税率を導入します。/所得税の最高税率を引き上げ、現在、分離課税になっている金融所得について、将来の総合課税化を見据え、国際標準まで強化します。/社会保険料の月額上限を見直し、富裕層に応分の負担を求めます。

●日本共産党

所得、法人、資産の税制、および社会保険料負担を見直し、消費税減税を行い、富裕層の負担を強化するなど公平な税制を実現し、また低所得層や中間層への再分配を強化する

●日本維新の会

高額所得者ほど総所得に占める金融所得の割合が高く、所得税負担率に逆累進性が働いている現状を改善し、総合課税化とフラットタックス導入を含む税制改革により課税の適正化・格差是正を図ります。

●国民民主党

推計を踏まえ、法人課税、金融課税、富裕層課税も含め、財政の持続可能性を高めます。/所得再分配機能回復の観点から、金融所得課税の強化を行います。/高所得者層は金融資産から所得を得ている割合が多く、所得税負担率は1億円超から急激に下がっています。一般の家庭が少しでも余裕を実感できるようにする一方、富裕層には応分の負担をしてもらい、そのお金を社会に還元します。

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