見栄を張って失敗

思い返せば、見栄を張って失敗したことも少なくありません。 例えばファンデーション。「少しでも色白に!」と、本来の肌色を無視して一番明るい色のものを選んでしまったがために、顔がくっきり白浮きしてしまったり、ワンサイズ小さい服を買って、箪笥の肥やしにしてしまったり。そんなふうに、見栄を張って失敗した経験があるという方は私だけではないはず。

初めてのガードル選びに失敗したのも“見栄”が理由でした。身長が低く、全体に小柄な私は、洋服も下着のショーツも一番小さいサイズのものを選んできたので、当然ガードルも同じように小さいサイズを購入したんです。それも、どうせならと、ハードな生地でパワーが強く、着脱の度に「ヨイショ!」と気合が要るものを選んでしまったもので、わずか数日ではくことを断念。はじめは、ソフトなものや、大きいサイズのものから始めるといいという下着アドバイザーの方の助言を聞かなかったんです。「私は小さいサイズ以外はいたことがないから、これでいい」って。見栄っ張り(笑)。

(c)講談社
-AD-

トライ&エラーが有意義な経験になる

なんでもそうですが、トライ&エラーを重ねてはじめて「好きだ」と思えるものに出合えるのだと思います。仮に「試してみたけど合わなかった」としても、合わないと知ることが有意義な経験だと捉えることにしています。

ファッションもそうで、常に挑戦と失敗の繰り返しです。「好きなもの」と「似合うもの」が違っていたり、好きなものが「年齢相応か」という問題もありますし。自他ともに認めるオシャレさんであったとしても、10年後に当時のファッションを振り返って恥ずかしくなることはあると思います。感覚やセンスって、あらゆる時代を経て、あれこれ着てみて、だんだんと磨かれていくものだと信じています。

(c)講談社

だから私は流行りものには躊躇なく手を出します(笑)。厚底サンダルが流行ったときは15cmくらいの竹馬みたいなポックリで街中を闊歩したし、ホットパンツがブームだったときは、毎日素材違いの短いパンツをこれみよがしにはいていました。マルジェラの足袋ブーツがまだそれほど世の中に浸透していない頃、満を持して親戚の集まりにはいて行ったら「なぁに、みーちゃん、そんな棟梁みたいな靴はいちゃって」と笑われて恥ずかしい思いをしたけど、近頃足袋シリーズがようやく市民権を得始めて(?)いつの間にか気後れせずにはけるようになっていました。

20代の子たちにとって、ガードルもそんな風になればいいのにと思います。今は未だ「ダサい」「おばちゃんくさい」という印象が根強いかもしれないけど、何年か経って「え?ガードルはいてないの?なんで?」となったりしないかしら。ファーストガードルを制作しながらこんな妄想を原動力にしていました。あとは、30代、40代の、一度はトライしてみたけど、きついとか痛いという理由でガードルから離れてしまった人たちにとって再びはいてみるきっかけになればという願いも込められているのです。