2021.10.28
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投資の神様・バフェットの「新予言」公開…今後の経済大乱で「株価下落とは限らない」

大原 浩 プロフィール

インフレで名目売り上げは増えるが

実質的に同じ売り上げであっても、インフレによって販売価格が上昇するから、同じ数量を販売したとしても名目の売り上げは増える。例えば、1個100円の商品を1万個販売すれば100万円の売り上げだが、10%のインフレで価格が110円になれば同じ1万個を販売したとしても(名目上の)売り上げは110万円に増えるということだ。

だが、仕入れなどのコストも当然上昇する。特に、資源・エネルギー価格などの上昇による「コストプッシュ型」インフレの場合、川上部門の価格上昇が急スピードで先行するのに対して、川下部門の小売価格の上昇は鈍い。

現在、川上部門で強烈なインフレが始まっているのに、日本の小売価格の上昇が小幅にとどまっているのはそのためだ。言い換えれば、インフレのコスト上昇分のかなりの部分を川下部門がかぶっているということなのだ。

この傾向はインフレが進行している間続くから、小売りを始めとする川下部門の企業はこれから厳しくなる。

先日、イオンがキャンドゥを買収したと報じられたが、「この時期に?」というのが率直な感想だ。100円ショップはもちろんだが、ユニクロ、業務スーパー、ニトリ、さらには本来「わけあって安い」はずなのに、7月13日公開「新疆綿問題に揺れる無印良品、新社長にプロ経営者を迎えて起こる『ヤバいこと』」で述べた通り「単なる低価格路線に邁進」している良品計画も含めて、「価格追求型」の企業は試練にさらされることになる。

そもそもインフレになるということは、「物が不足」しているということだから「大量に仕入れる」ビジネスモデル自体を維持するのが大変だ。

 

逆に言えば、10月19日公開「バフェットがまとめ買いの5大総合商社、買い増し候補の勝者と敗者」で触れた資源関連企業はもちろんのこと、冒頭で述べたように、

1.インフレ下では資源・エネルギーが貴重になるから、人件費の安さよりも、資源・エネルギー効率の良さが勝負になる。
2. デフレ下では次に買うときに(性能に対して)価格が下がっているため、携帯電話のように次々と買い替えるから「最低限の品質」があれば問題ない。しかしインフレ環境では、次に買うときには「確実に価格が上がっている」から、品質が高く長持ちする「日本品質」が重宝される。

という追い風を受ける日本の製造業もかなり有望だと考えている。

その結果、これまでは資源・エネルギーを爆食いしてデフレを輸出していた共産主義中国の「世界の工場」としての役割は終わり、製造業が日本に回帰するであろう。

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