熱くて尊い!「図書館司書」というお仕事

カウンターで行う相談の中には、調べ物以外のジャンルもあるのだとか。

「福井県図書館では『レフェラルサービス』といって、利用者が必要とする情報の情報源となりうる人、もしくは機関・組織を知らせるサービスも積極的に行っています。

たとえば『就職面接のコツを知りたい』という利用者さんに、面接のマニュアル本をいくつかご紹介したあと『ハローワークでは、模擬面接をしてアドバイスを行ってくれるサービスもありますよ』とお知らせするとか。ただ実際にこのときは『いや、実はハローワークで、図書館でマニュアル本を読んできたらって言われて来ました』と、まるでたらい回しのような余計なアドバイスになってしまって、申し訳なかったです(笑)。

郷土の歴史について調べている方に、地域の郷土史に詳しい歴史博物館の学芸員さんをご紹介したり、法律関係の悩みを抱える方には自治体の無料法律相談会をお知らせしたりなど、図書館が地域の様々な困りごと・相談ごとの窓口のひとつになれたらいいなと考えています」(宮川さん)

photo/Getty Imges

また、最近は、書籍や雑誌だけでなく、マンガやCD・DVDなどを借りられる図書館も増えてきたという。

「あらゆるニーズにお応えするため、いわゆる活字の本や図鑑などだけでなく、マンガや雑誌、デジタルデータの充実に力を入れている図書館は多いですね。先ほど、地域に開かれた図書館を目指していると言いましたが、我が国では本を読むことはあらゆる人に認められた権利。2019年には『読書バリアフリー法』が施行されましたが、これは障がいの有無にかかわらず、すべての方が読書を通じて文字・活字文化を享受することができる社会の実現を目指す法律です。

目の不自由な方のための録音図書や点字本、大活字本などを整備することは、今、不自由されている方だけでなく、今後さらに高まる高齢化社会のため、もっと言えばなにが起こるかわからない明日の私達にも大切なことです。そしてその本の内容は、専門書や有名作家の作品に限らず、極端な話、官能小説なども含めて、どのようなジャンルの本や資料にも、誰もが自由にアクセスできる環境を作ることが重要なんですよね。

無料でさまざまなタイプの本や活字、映画や音楽に触れられて、身近な相談事もできる地域の図書館を、ぜひぜひもっとご活用いただきたいです」(宮川さん)

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図書館司書と聞くと『物静かで読書好きなインテリ』というイメージだが、司書さんの心の中には、司書という仕事への矜持や本・文化への熱い思いが秘められているのだと実感した。

最後にタイトルにもした「刑事ドラマで「取り調べといえばカツ丼」なのはなぜ?」という質問への答え合わせをしておこう。回答を明確に出せなかったため分類的には「未解決」となっているが、これはほぼ解決だろう。「へぇ~」連発の諸説をご紹介。

【答え】
諸説あり。以下、様々な文献にあった説を紹介。

1) 取り調べシーンにカツ丼を初めて「採用」したのは55年公開の映画「警察日記」だといわれている。劇中、カツ丼は警官の温情を感じさせるアイテムとして用いられた

2) 60年代になると現実でもカツ丼エピソードが登場。戦後最大の誘拐事件と言われた「吉展ちゃん誘拐殺人事件」の容疑者に取り調べの場でカツ丼を食べさせ、自供を促したとされるエピソードが報じられた(実際には食べさていないらしい)

3) 実は取調室での食事は認められていない。よって刑事が出前のカツ丼を被疑者に食べさせ「どうだ、うまいか。もうこれ以上、田舎のおふくろさんを悲しませるんじゃないぞ」と自白を迫るシーンは、ドラマだけのもの

4) 70年代の人気ドラマ「太陽にほえろ」の”落としの山さん”のように刑事ドラマの演出で頻繁に使われた

5) ドリフターズのコントなどでも盛んに使われるようになったことから「取調室ではカツ丼が出る」「警察署ではカツ丼をおごってもらえる」というイメージが一般に定着したと言われる

6) 実際の取り調べても、刑事がカツ丼をおごるケースがかなりあったらしく、警視庁の「平成20年度の警察捜査における取り調べ適正化指針」では、事実上禁止されるに至った。裏を返せば文章で通達せざるを得ないほど、そうした事例があったことを物語っている

7)   Wikipediaの「カツ丼」の項目にも詳細あり 

出典:福井県立図書館調べ レファ協データベース レファレンス事例詳細より

たくさんの文献を調べ「諸説あり」をここまで挙げてくれる図書館司書の実力に、改めて脱帽!