書名検索のコツは「全文ひらがな」「助詞ぬき」

図書館の検索機を使うと、なかなか目指す本が見つからないことがある。うまく検索するコツはあるのだろうか。

「Googleなどの類推型の検索機能とは違って、図書館の蔵書検索システムはちょっとクセがあるんです。蔵書検索システムは、一文字でも間違っているとダメですし、漢字が違ってもダメ。“私”と“わたし”などの漢字表記の揺れにも弱いです。膨大な本のタイトルや著者名から、できるだけノイズ(似ているが違うもの)を除き、目的の書籍を効率よく絞り込むためのあえての仕組みなのですが、一般の方が通常のネット検索感覚で本を探すと、なかなかうまくいきませんよね。

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なので、検索時は図書館目録に登録するとき使用するひらがな・カタカナを使い、覚え違いしがちな『て・に・を・は』などの助詞を抜いた方がいいです。例えば宮沢賢治の『注文の多い料理店』なら『ちゅうもん おおい りょうりてん』という感じで言葉の間にスペースを開けて入力すると、うまく探せますよ」(宮川さん)

Googleとは違うということだったが、伺った形で検索をしてみると目的の本を見つけやすくなった。もしかしたら、自身のPCで検索する際にもつかえる技なのかもしれない。

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曖昧記憶には「レファレンス・インタビュー」

さらに、うろ覚えどころか、本のタイトルを全く覚えてないような場合に目指す本を見つけ出す司書の秘技が「レファレンス・インタビュー」という方法だ。

「とにかく利用者さんに質問をします。『どんなお話ですか?』『どこで本の存在を知りましたか?』『それは日本の本ですか?』『新しい本ですか? 古めの本ですか?』『いつごろ読みましたか?』などなど。

このときのコツは『アホになる』こと。自分のイメージや知識で決めつけず、言葉の漢字がわからなければ書いていただく。専門用語らしきものが混じっていてどんな分野かわからなければストレートに聞く。わからないことは『わからない』と伝えた上で、会話しながら利用者さんと一緒に探していきます。

ときには『普段はどんな本を読んでいますか?』と読書傾向を探ったり、子どもには『表紙の色、覚えてる?』などと質問します。たくさんの質問でヒントが出揃ってから、検索システムを使ったり、自分の知識と照らし合わせたり、同僚の司書に聞いたりするわけです」(宮川さん)

なるほど。小さな子どもが「前に食べた『雲のお菓子』が食べたい」といったとき「雲のお菓子なんて、食べたことないでしょ!」と決めつけず、レファレンス・インタビューのテクニックを使って「いつ食べたっけ?」「甘い? 辛い?」「誰と食べた?」「お店で? お家で?」などと子どもに質問し、「一緒に食べたパパなら覚えてるかも」と会話した結果、遊園地で食べた綿あめにたどり着いたら、子どもはもちろん答えを見つけた親も幸せな気分になれるだろう。私も子育てや仕事でレファレンス・インタビューの手法を上手に使えるようになりたいと思った。