「マリフォー国会メーター」ってなんですか?

みなさん、こんにちは。松中権(まつなか・ごん)です。一人のゲイの当事者として、LGBTQ+に関する様々な活動を行っています。そのうちのひとつが、日本における同性婚の法制化を目指す活動です。公益社団法人 Marriage For All Japan -結婚の自由をすべての人に(以下、マリフォー)の理事として、「なぜ、同性婚が必要なのか」についての情報発信をしたり、学術界、経済界、法曹界、政界などの垣根を超えて、「結婚の平等」を実現するための仲間づくりをしています。「目指せ!投票率75%」 実行委員会にも、個人として参加しています。

先日10月5日(火)、マリフォーにて、同性婚に対する国会議員の意向を可視化するウェブサイト「マリフォー国会メーター」(URL:https://meter.marriageforall.jp/ )をオープンしました。

 「マリフォー国会メーター」とは、ひとりひとりの国会議員が、同性婚というひとつのイシューに対して、賛成しているのか、反対しているのかを可視化するためのツールです。より多くの人たちに、正確な情報をわかりやすく届けることで、今後の投票行動に繋げて欲しいという願いのもとで立ち上げました。賛成議員を応援したり、反対議員に思いを伝えられるように、それぞれの議員のSNSアカウントや事務所住所、お手紙やメッセージのサンプル文なども掲載しています。

そして、10月31日(日)の衆議院議員総選挙に向けて、朝日新聞・東大谷口研究室共同調査の回答をもとに、「衆院選候補者特設ページ」もトップに開設しました。都道府県別、50音順、政党別に検索できるので、投票前に、該当する地域の候補者の意向を一覧でチェックいただける仕組みになっています。

愛し合うすべてのカップルが結婚すること。そこに賛成しているか、反対しているのかを一目でわかる仕組みが生まれた Photo by Getty Images
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「保守のまち」であった温かなお祝い

愛し合い、お互いに支え合うパートナーになりたい人同士が、公式にそうなれる制度。それが結婚です。でも異性同士でないと結婚を望んではならない、同性同士では結婚を望んではいけないと、子どもの頃からずっと思ってました。

私の故郷は石川県金沢市。2015年のある調査では、「近所の人が同性愛者だったらどう思うか」という質問に対して、「嫌だ」「どちらかといえば嫌だ」と回答した人の割合が、全国で一番高いのが北陸(61.5%)。いわゆる保守のまちです。そんな金沢市にて、今年7月1日から「金沢市パートナーシップ宣誓制度」が北陸初でスタートしました。
第1号利用カップルは、金沢駅の近くで焼き鳥屋さんを経営されている友人の二人でした。

2021年7月1日から導入された「金沢市パートナーシップ宣誓制度」。第1号の利用カップル 写真提供/松中権

取得後の周りの反応を聞くと、

「お店に来る常連のお客様はもちろん、本当に数えきれない方々から、『おめでとう!』と声をかけられたり、お祝いされたり。初めて、自分たちが二人で生きてきたことが周囲からも認められたような感覚で、心から嬉しい思いです」

お店を金沢にオープンしてから、二人の関係を身近な人たち以外に伝えてこなかったのは、どこか公表することによる周りの反応が怖かったからとのこと。

そんな二人から、心あたたまるエピソードをひとつお聞きしました。

記者会見後の週明けに、お店の仕入れに近江町市場に行った時の出来事。いつもの豆腐屋さんに入ったら、おばちゃんが笑顔で迎えてくれて、「ニュース見たよ!  おめでとう!」と声をかけてくれたそう。そして、「あ、ちょっと待って」と奥の冷蔵庫のほうへ。いつも、がんもどきや厚揚げなどオマケをくれるので、今日は何かな? と期待していたら、ばっと開けた冷蔵庫の中から、なんと、大きな花束を持ってきてくれたそうです。

「あんたらが幸せで、わたしも嬉しいわ。わたしにとっても誇りやわ」

LGBTQ+について北陸の方は理解してくれないかも、高齢の世代は分かってくれないかもと思っていました。でも、これだけ多くの方が「良かったね」と言ってくれる。いっしょに自分のことのように喜んでくれる。そういう土壌があることを、改めて知りました。

世の中にはすでに同性同士であっても「幸せなパートナーシップが認められること」への理解が、加速度的に深まっているのです。

昔からある豆腐店のおばちゃんの温かい声。2015年に「どちらかと言えば反対」も含めて6割を超えていた北陸でも、確実に理解が深まっている Photo by iStock