2021.10.25
# 副業

「月15万円の副業」が会社にバレて最悪クビに…33歳サラリーマンが犯した「最大のミス」

木村 政美 プロフィール

A沼さんが犯したミス

では、今回の件に関してA沼さんの何が問題だったのだろうか?

○ 副業を行うことについて会社の就業規則を確認しなかった。会社では副業については許可制になっていたので申請が必要だったにもかかわらず、無許可で行っていたこと。
○ 副業先が甲社の同業他社にあたる乙社だったこと。もしかしたら競業避止義務にあたる可能性があることを認識していなかったこと。

A沼さんは、B倉さんから仕事の依頼があった時点ですぐに了解せずに、まずは副業の可否について会社の就業規則を確認する必要があった。

就業規則、特に「守秘義務」「競業避止義務」の内容いかんによってはこの時点でB倉さんの申し出を断ったかもしれないし、どうしても乙社の仕事がしたければ上司や会社に確認してから決めることもできただろう。そして検討した結果副業を希望するのであれば所定の方法に則って申請手続きを行い、会社の許可をもらえばよい。

また、会社が乙社の副業が許可しない場合、A沼さんが自分の収入を上げる方法としては、会社に相談の上他部署への異動を希望する、社内の他の仕事を請け負うなども考えられたかもしれない。

 

A沼さんの副業がバレたことに対して、会社はC塚部長の言葉通り懲戒処分ができるのだろうか?

副業は労働契約における労働時間ではなく、労働者のプライベートな時間を使って行われるものであり、その時間をどう使うかは労働者の自由なので、副業をしたことそのものに対しては原則懲戒処分の対象にはならない。

しかし、副業に関して就業規則で明記されているにもかかわらず、その諸規定に違反した場合、(例:副業が許可制になっているのに無許可で副業していた場合など)就業規則を守らなかったという理由で企業秩序維持義務違反になる可能性がある。

しかし、違反が確認された場合でも直ちに懲戒処分になるわけではない。例えば企業秘密が漏えいしたためその影響で売り上げが減少したなど、違反したことにより企業の信用や利益を大きく損ねる事柄である場合を除き、懲戒処分にはぜず、初回は書面もしくは口頭で注意や指導を行うのが一般的である。それでも改善しない場合は懲戒処分を含めた次の対処を検討することになるだろう。

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