ハイトーンボイスなのに力強いJINの音色

「密度が高く充実した甘くて強い声。ライブでの安定感。これがJINさんの声の強みだと思います。 “チェストボイス:しっかり胸に響かせた地声”“ミックスボイス:地声と裏声の中間の声”、ヘッドボイスあたりは鼻にかかったような甘い色。そして、ファルセットは透明で清純な音色を醸し出します。

2021年3月GRAMMYでのJIN(中央)。photo/Getty Images

キーワードは、“ノンビブラート”と“ビブラート”でしょうか。ビブラートの有無で印象がガラリと大きく変わるのが彼の声。 ノンビブラートは、楽曲の『Magic Shop』『Let Go』『Chrystal Snow』あたりを思い出していただけたら分かりやすいかと。 ミックスボイスからヘッドボイス辺りの音域をあれだけの密度と強さでもってノンビブラートで伸ばすのは、パワーが必要で容易なことではありません。

透明感があるのに、レーザービームのように、突き抜けていくような速さを感じる声でもあります。『Chrystal Snow』のコーラスでは、このノンビブラートでG5(F5のひとつ上)まで届いていて驚きます。個人的にはメンバー1強い喉の持ち主なのではないかと感じています。

JINさんは最近の『Permission to Dance』ではビブラート付きの力強い“ベルティングボイス:地声で高音域を歌う発声方法。とても高度なテクニックが必要”をパフォーマンスで披露していて、その進化したボーカルテクニックに大変驚き感激しました。

 JINさんの歌を聴いていると、歌詞が明瞭に聞こえてきます。これはもともとJINさんが役者を目指していた過去があり、その頃におそらく経験したであろう舞台語発音法のメソードが役立っているのかもしれないな、と推測しています」(アコさん)

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宝物のようなバリトンボイスと多彩な表現力

「低めの深いバリトンボイスを持つVさん。喉に宝物を持って生まれた男の子だと思っています。単に低い声なのではなく、柔らかく温かみがあって、どんなポップな歌を歌ってもその歌に深みが出る彼の声や彼が作る曲には体温を感じます。小さな心臓がトクトクと脈打つのが聞こえるような、そんな声と歌い方が特徴です。

ゴスペルの大御所アイリス・スティーブンソンに声を賛美されたこともあるV。photo/Getty Images

そして、甘いバリトンボイスを生かした上での深めのチェストボイス、ミックスボイス、ヘッドボイス、ファルセットを見事に使いこなしながら歌うので、パッと聴くと音域が広いことを気づかせないほど声の切り替わりがスムーズなのが、Vさんの凄いところだと思います。実は低いけれど、実は高いけれどそれを聞いている側に気づかせないところ。聴く側に悟られないほどストレスフリーな声のコントロール能力の持ち主です。

また、Vさんがプッチーニの『トゥーランドット』の『Nessun dorma』(確かあれは大テノール歌手パヴァロッティの録音だったと思います)や、ヘンデルの『リナルド』の『Lascia ch'io pianga』を歌っているのを動画で見たことがあります。

他にもヴァイオリンやトランペットを習ったり、VLIVEでもファンクやジャズをかけてくれたり、様々なジャンルの音楽を幅広く楽しんでいるのが彼の表現の引き出しを多彩にしているのかな、と感じています。

 囁くように歌ったかと思えば感情を込めて声を響かせたり、表現を変えながら泳ぐように、漂うように歌う、その驚くほど自在な表現力は彼にしか出せないものだと思いますし、ライブでのあたかも何かが憑依したようなパフォーマンスにはいつも魅せられてしまいます」(アコさん)