日本の音楽にはもっと「批評」と「歴史」が必要だ…人気YouTuberがそう語る理由

みのインタビュー

あなたは「みのミュージック」を知っているだろうか?

2019年、「みの」という1人のYouTuberが始めたYouTubeチャンネルが今、徐々に影響力を増している。ビートルズやボブ・ディランなどレジェンドミュージシャンの経歴や名盤の解説、新進気鋭のアーティストの紹介など、音楽を中心にカルチャーにまつわる論考や情報を発信してきたチャンネルだ。登録者数は、2021年10月時点で30万人以上。村上隆、Char、フー・ファイターズのデイヴ・グロールなど、数々の大物も出演してきた。

自身もソロプロジェクト「ミノタウロス」として活動するミュージシャンでありつつ、今年には初の著書『戦いの音楽史 逆境を越え 世界を制した 20世紀ポップスの物語』も上梓した。彼は何を目指してこうした活動を行っているのか? その反響はどう広がっているのか。チャンネル設立の経緯から、「日本の音楽の歴史を海外に発信したい」という今後のビジョンまで、じっくり話を聞いた。

人気YouTuberの運営するチャンネルが、ブームやトレンドというよりも、もはや新しいメディアとして成熟しつつある20年代。「情報が誰にとってもアクセスしやすい時代になったからこそ批評が必要になっている」と語る彼の問題意識は、音楽だけでなく、様々な領域においても重要なものになっているのではないだろうか。

 

手応えが出てくるまで1年半

――現代ビジネスの読者層には、YouTuberの活動や収益に対してのリアルな感覚はピンとこない人も多いと思います。みのさんは2014年から2019年まで「カリスマブラザーズ」として活動されていました。登録者100万人を超えるチャンネルとなりましたが、それが軌道に乗ったと感じたのはどういうタイミングでしたか?

僕はすごく幸運でした。始めてから半年くらいの頃に、東海オンエアが共演してくれまして。そこからわりとコンスタントに数字が回るようになってきて、その時点で事務所(UUUM)から所属の話ももらって。始めて半年でYouTuberとして生活していく糸口が見えた感じです。

――そこから今に至るまでのターニングポイントは?

まず、一番大きかったのはカリスマブラザーズを解散したということですね。3人でやっていたのを解散して、1人でやるようになった。もともと音楽活動もしていたし、音楽を聴くのも好きだったんで、自分の持っている武器の中で一番強いものということで「みのミュージック」を始めました。でも、そこから手応えが出てくるまでは1年半くらいかかりましたね。

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