米国は長期的に対中抑止シフト、これがアフガン撤退とAUKUSの意味

今度は日本、台湾との同盟が最前線
渡部 恒雄 プロフィール

戦略的には間違いではない

米国内ではアフガニスタンの拙速な撤退には批判も多いが、長期的な戦略としては間違っていないという見方もかなりある。

外交ジャーナリストのロバート・カプランは、米軍撤退の混乱の姿はあくまでもイメージであり、米国の力の衰退を示すものではなく、中国やロシアとの大国間競争においては、近隣に競争相手を持つ中ロよりも米国は優位にあるとして、アフガニスタン撤退は戦略的な失敗ではないと指摘している。

また、ハーバード大学教授のスティーブン・ウォルトは、バイデン政権が、過去の政権の失敗の責任を引き受けてくれたおかげで、今後の米国は、中国との大国間競争に関心と資源を集中して振り向けることができると指摘する。

 

このように、バイデン政権が、アフガンへの軍事関与を軽減させ、安全保障および経済面で、中国に対抗・競争するための自由で開かれたインド太平洋戦略に資源をシフトさせようとしていることは戦略的な要請であると同時に、米国世論の反映でもある。

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