2021.10.23
# ライフ

山中伸弥教授、子育てを語る「“ありがとう”があれば前向きに生きていける」

山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る(5)
これまでいくつかの書籍を刊行してきたノーベル賞科学者・山中伸弥教授だが、「子育て」について書いた​本はまだ一冊もない。どうすればわが子が山中教授のように育つのか?を知りたい全国の親御さんに届ける子育て本『山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る』が発売中。
神戸大学医学部時代の同級生で、山中教授の「勉学の恩人」でもあった小児脳科学者・成田奈緒子医師が、山中教授がこれまで語ったことのない本音を引き出します。

夫婦仲も二通りに分かれている

成田 コロナ禍では先行きが読めないと言うか、さまざまな混乱があるんでしょうね。そうやって考えると、これから先、どんな逆境にも負けない人間に育てるっていうことが大事な時代だと感じます。
山中 そうですね。しぶとい人間に育てたいですね。

Photo by iStok

成田 山中君もいろいろと壁に突き当たってそれでもあきらめずにやってきたと思います。次の世代、若者や子どもたちを、しぶとい人間に育てるって考えたときに、どんなことが大事になりますか?
山中 「感謝できる人間」に育てることかなあ。「ありがとう」って素直に思えることが非常に大切で、それをきちんと誰に対しても伝えられたらええなと思う。さっき、成田さんが「実家に戻った学生さんが、その家庭の状況によって二つに分かれる」っていう話、しました。それ、たぶんご夫婦にも当てはまって、コロナでかえって仲が良くなるご夫婦と、関係が悪化してしまうご夫婦とあると思うんだよね。
成田 ありますね。

 

山中 家族とか、夫婦とかが二分化されてしまうひとつの鍵は「ありがとう」って言う回数やと思うんです。ずっと一緒にいるのに「ありがとう」を言えない人たちは、余計にギスギスしてしまう。「ありがとう」が増える家族や夫婦は、コロナ時代にあってその結びつきが強くなる。そんな関係性を結べる人は、プラスのエネルギーを持てるでしょ。
成田 なるほどね。学生たちも「ありがとう」を言われて、そこで自分の存在価値を確認している。自己承認を得ています。いろんなことが制約されて生きづらさが増す時代が続いたとしても、「ありがとう」が言えて、「ありがとう」を言われる関係性を築けたら前向きに生きていける

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