習近平総書記が力説する「中国式民主」と「Democracy」との大きな違い

「民が主」ではなく「民の主」

またまた長時間の「重要講話」

物言えば唇寒し秋の風(芭蕉)、である。と言っても、このコラムは江戸時代の話でなく、現代中国の話をしている。中国でこのところ、「一人の唇」が饒舌で、「万人の唇」が寂しい気がしてならない。

先週10月13日と14日の二日間にわたって、習近平主席が、「トップ7」(党中央政治局常務委員)や「トップ25」(党中央政治局委員)ら北京の幹部たち、それに地方幹部まで北京に集結させ、「中央人大工作会議」を招集した。

この会議、このところ不動産会社の破綻懸念や電力不足などで「失速」が伝えられる中国の経済問題を話し合ったのではなかった。習近平主席がテーマにし、力説したのは、「人大」(人民代表大会)と「中国式民主」のあり方だった。人民代表大会というのは、国会にあたる全国人民代表大会と、地方議会にあたる〇〇省人民代表大会、〇〇市人民代表大会などの総称だ。

Gettyimages

おそらくいつものように、ものすごく長時間の「重要講話」を行ったに違いない。中国の官製メディアが伝えた「重要講話要旨」だけでも、かなりの長文だからである。

「要旨」は内容から見て、2部構成になっている。第1部にタイトルをつけるとしたら、「人民代表会議への共産党の指導の絶対的堅持」である。その「要旨の要旨」は、以下の通りだ。

「人民代表大会(議会)制度は、中国共産党の指導を堅持し、マルクス主義国家観の学説の基本原則を堅持し、人民民主専制の国体に合致させ、国家が社会主義の道を前進していけるよう効果的に保証するものである。

人民代表大会制度は、国家の一切の権力は人民に属することを堅持し、人民が国の主人となることを最大限保障し、党の指導・人民が国の主人・法治国家が有機的に結合し、国家が栄枯盛衰の歴史の周期から飛び出すのを有効に治めるよう保証するものである。

第18回中国共産党大会(2012年11月に開催し習近平総書記を選出)以来、党中央は中華民族の偉大なる復興という全体的な戦略と、百年に一度の世界の変化する局面とを統率してきた。

共産党の指導を堅持し完全なものとし、中国の特色ある社会主義制度の全体的な戦略を堅固にすることから始め、人民代表大会制度の理論と実践を新しい想像を継続して推進し、一連の新理念・新思想・新要求を提出してきた。

中国共産党の指導の絶対的な堅持を強調し、人民が家の主となる制度体系の保障を絶対的に堅持してきた。全面的な法治国家、民主集中制、中国の特色ある社会主義政治の発展の道、国家の統治システムと能力の現代化の推進を、絶対的に堅持してきた。

 

党の人民代表大会に対する全面的な指導を強化する必要がある。各級の党委員会は人民代表大会の活動を重要な位置に置き、党が人民代表大会の活動を完璧に指導する制度を作り、定期的に人民代表大会常務委員会の党組織の活動報告を定期的に聴取し、人民代表大会の活動の中の重大な問題を解決するよう研究するのだ」

以上である。

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