最低限、これだけはやるといい
「算数脳」を育てる3つのポイント

ここまでの話を聞いて、やはり常日頃のさまざまなアプローチの積み重ねによって、算数が得意な子になるのだなぁという感慨を抱いた人は多いのではないだろうか。毎日、仕事と家事と子育てに追われ、これほどきめ細やかにケアすることはできない……と嘆く人のために、最低限、これだけはやるといい、という3つのポイントを聞いてみた。

1 百ます計算

「5分でも……いえ、3分でいいので、とにかく毎日計算してほしいと思います。最初は本当にハードルを下げて、お子さんの様子を見ながら、少ない問題数をやらせてください。子どもが『もうちょっとやりたいな』と思うくらいでやめるのが、ちょうどいいんです。親としては、子どもがやる気を見せると、ついたくさんやらせたくなってしまいますが、そこはグッとがまんして。『もう充分やったと思うよ、また明日がんばってね』という感じの声かけがいいと思います。そして、言葉だけじゃなく、最後にシールを貼ったり、大きな花丸を描いてあげたりすると、子どもは達成感を感じられて喜びますね」

コツコツ計算問題を解くのが嫌い、という子どもに対しては、競争心を刺激するのがコツ。「どんな子も勉強をしていく中で、負けたくないという気持ちを持っているものですし、ひとりで問題を解くより、誰か仲間と一緒にやるほうが、嫌なイメージも少なくなります。友達じゃなければ、きょうだいや親御さんでもかまいません。競争する相手がいると、負けたくないぞという気持ちになって、それがいつしか好きになっていきますから。また、ひとりで解く際も、ダラダラやらせるのではなく、時間を計るようにしてみてください」

2 ひらめく力を磨いてあげる

「算数には“知識”と“量感”のふたつが絶対に必要です。折り紙や積み木、シルエットパズルといった遊びを通して、指先を動かし、頭を使いながら、その先のひらめく力を磨いてほしいと思っています。後の中学受験の問題でよく出る展開図を好きになるためには、サイコロなどの遊びも常に親子で楽しんでほしいですね」

3 勉強と遊びの境目をなくす

「たとえば我が家の場合、積み木で遊んだ後は、そのままの流れで、積み木の問題プリント(積まれた同じ大きさの四角い積み木が何個あるのかを推測し、数える問題)をやらせていました。子どもにしてみたら、プリントで勉強ではなく、遊びの続きかな? という雰囲気作りを意識していましたね」

「また、算数にまつわる本を遊びの延長として読んでいることも多かったです。おもしろそうな算数系の本を見つけたら、子どもに勧めるわけでもなく、さりげなくリビングに置いておく。そうすると、子どもが勝手に自分で読んでいるんですよね。子どもはそれを勉強とは思っていないんですが、そこで得た知識はひとつひとつ経験となり、算数を学習する中で『あ、それ分かる、前にやったことある』という感覚につながっていったようです。特におすすめしたい算数系の本は『算数おもしろ大事典IQ 増補改訂版』(学研プラス)。大人が読んでも、あ、そうなんだ! という発見があり、家族で楽しめると思います」算数ができる子にするには、算数を好きになってもらうことが一番の近道。算数脳を育てるヒントの数々を参考に、算数の力をどんどん伸ばしていってほしい。

『子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと』幼児教室ひまわり/啓文社書房刊
柴田先生も講座を持つ、幼児教室ひまわりの書籍『子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと』はこちら! 子どもを医者にしたい親に限らず、習い事についてや、子どもが失敗したときの対処法など“子育てのヒント”がたくさん載っています。