“関心”が生きやすい社会づくりを前進させる

「そうはいっても、候補者の言っていることが似ていて、だれに投票していいか分からない」という人も多いでしょう。
確かにどの政党でも同じような課題に触れているので、違いが分かりづらいというのももっともです。例えば困窮している大学生のために給付型奨学金を拡充するといっても、どのくらいの規模なのか、何を基準にするのか、よく聞くと政党や候補者ごとに異なります。本来は専門家やメディア、僕たち現場で活動している人間が、その違いをもっと分かりやすく説明するべきで、課題に感じているところです。

しかし分からないからと投票を断念するのではなく、分からないなりにもとにかく選挙に行くことを前提にすると、「じゃあ、だれに投票しようかな」と、自ずと考えるようになり、しだいに分かるようになってくると思います。

「自分が投票しても何も変わる気がしない」と考える人もいるようです。でも、冒頭でご紹介した、昨年6月に都庁から退去しろといわれた出来事をSNSにアップしたところ、100万人以上の人が見て、いろいろな声を上げてくれました。今も都庁前で活動を続けているのですが、もしかしたらその声もあって、都が黙認し続けているのかもしれません。みんなで声を上げることで変わることは絶対にあるし、繰り返しになりますが声を届けなければ何も変わりません

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僕たちは困窮者支援を行っている団体なので、多くの人にこの問題に関心を持ってもらい、声を上げてもらうことで、貧困に陥らないで済む、また貧困に陥った人に柔軟に対応できる大きな枠組みを実現したいと考えています。

でもそれ以上に、意思表示をすることが当たり前になって欲しいと思います。現代は経済的な困窮以外にもジェンダーの問題、孤立の問題、介護の問題ほか多岐にわたる問題があり、不安や生きづらさを抱えている人が多くいます。そういう人の苦しさ、もやもやが、社会全体が変わるためのエネルギーになるような流れができて欲しい。そうしたらもっと多くの人が楽に生きられるのだと思います。

自分たちで社会全体をより良くーーその手段のひとつが、選挙だといえる Photo by iStock
2021年10月17日の衆院選前「目指せ!投票率75%」プロジェクト発足

目指せ!投票率75%」プロジェクトでは選挙に向けて様々な情報を発信中。衆院選の争点に関してアンケートをとった結果、多くの人が注目する「争点」を発表しています。1位は「ハラスメントの禁止」6位が「コロナで苦しむ方への支援」でした。詳しくは公式HPでご確認ください。

〈実行委員メンバー〉
渡辺由美子 NPO法人キッズドア代表
藤沢烈 一般社団法人RCF代表理事)
林 大介    模擬選挙推進ネットワーク代表・事務局長
井田 奈穂 選択的夫婦別姓・全国陳情アクション事務局長
松中 権     ゲイ・アクティビスト
室橋 祐貴 日本若者協議会代表理事
細谷 柊太 NPO法人ドットジェイピー
尾上 瑠菜 NPO法人ドットジェイピー

〈アドバイザー〉
荻上 チキ    一般社団法人社会調査支援機構チキラボ代表
佐藤 大吾    NPO法人ドットジェイピー 理事長
三浦 まり    パリテ・アカデミー共同代表、上智大学法学部教授、政治学者
宮本 聖二 立教大学大学院/Yahoo!ニュース プロデューサー

構成/松田慶子