膨大な量の「~~します」が羅列…高市早苗カラー満載の「政権公約」を読み解く

〇印付きで羅列されて

諸政策がズラリと

自民党の高市早苗政調会長は10月12日、総選挙(19日公示・31日投開票)に向けた「政権公約 重点事項」(A4版23頁)と付属文書「政索BANK」(同55頁)を発表した。

失礼ながら、先の自民党総裁選で大健闘した高市氏主導で作成した政権公約であり、「高市カラー」満載は至極当然なのだろう。それにしても、である。

翌13日朝刊の新聞各紙の見出しを見ると、読売新聞は「自民公約『挙党』演出―高市氏政策色濃く反映」、毎日新聞が「自民公約『高市色』濃く―総裁選時の主張ふんだん」であった。

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この「政権公約」を紐解き、精査すると分かるが、その第2項《「新しい資本主義」で分厚い中間層を再構築する。「全世代の安心感」が日本の活力に。》には各キャッチコピーの下に諸政策がズラリと、〇印付きで羅列されている。その内容は次のようなものだ。

「大胆な危機管理投資で、安全で強靱な国を創る」:〇感染症・重病・難病の克服に向けて、創薬力の強化に資する支援を行います。〇あらゆる非常事態を想定した企業の取組みを促進するなど、日本経済社会のレジリエンスの一層の強化を図ります。〇いかなる状況下においても国民生活の基盤を維持するために、基幹インフラ産業(情報通信、エネルギー、医療、金融、交通・運輸等)の自律性を高め、強靭化を図ります。

 

「大胆な成長投資で、確かな未来を拓く」:〇産学官におけるAIの活用による生産性の向上や高付加価値な財・サービスの創出、5Gの全国展開、6Gの研究開発と社会実装を推進します。〇カーボンニュートラルによる環境と経済の好循環実現のため、エネルギー効率の向上、安全が確認された原子力発電所の再稼働や自動車の電動化の推進、蓄電池、水素、SMR(小型モジュール炉)の地下立地、合成燃料等のカーボンリサイクル技術など、クリーン・エネルギーへの投資を積極的に後押しします。〇究極のクリーン・エネルギーである核融合(ウランとプルトニウムが不要で、高レベル放射性廃棄物が出ない高効率発電)開発を国を挙げて推進し、次世代の安定供給電源の柱として実用化を目指します。〇未来の成長を生み出す民間投資を喚起するため、現下のゼロ金利環境を最大限に活かし、財政投融資を積極的に活用します――。

第2項だけで〇印(目指す政策)を数えると、51個もの「……します。」がリストアップされている。そして第6項《毅然とした日本外交の展開と国防力の強化で、日本を守る。》にはキャッチコピー「毅然とした日本外交を展開する」と「国防力を強化する」の下に〇印が15個ある。その中でも特に際立つ3つを紹介する。〇権威主義的体制によるデータ独占を阻止するため、自由で信頼あるデータ流通(DFFT)の枠組みを、米欧とともに強力に推進します。〇弾道ミサイル等への対処能力を進化させるとともに、相手領域内で弾道ミサイル等を阻止する能力の保有を含めて、抑止力を向上させるための新たな取組みを進めます。〇令和4年度から防衛力を大幅に強化し、新たな国家安全保障戦略・大綱・中期防衛力整備計画等を速やかに策定します――。

ここまで紹介すればお気付きのように、これらの殆どは高市氏が自民党総裁選で主張した政策であり、それがもろに反映している。したがって先述の新聞各紙の見出しは正しかったと言える。

 
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