37歳。今からだって夢を持てるし、今が一番いい

現在、37歳。ただひとつ縛られなかったものを挙げるとするならば年齢。「年齢を案じたことなんてなかった」と笑う。

「私、37歳の今になって、一番夢があるんですよ。こうなりたい、ああなりたいって。若い頃は全然夢を持てなかったのに。37歳で『今から夢を持っていいの?』とか『もう落ち着いた方がいいんじゃない?』って思われるかもしれないけれど、自分の年齢を案じて囚われることはなかった。

だって、自分自身を生きられるのは自分しかいない。最期のときに後悔しないためには自分の好きを大切に生きていくこと。そのおかげで『あの頃しれないはよかった』と過去を振り返ることもなく、今が一番いいと思うし、きっとこの先も“一番いい”が常に更新されていくと信じられる。その思いに付随して経験値や学びも増えていくから、一生成長し続けられる手応えがあって、もっともっと素晴らしい女性になれるはずだとすごく未来が楽しみなんです。

むしろ今がスタート地点。やっとここに立てて、すごく景色が変わって、いろんな新しいことが起きる毎日の中にいる。ちゃんと学んで吸収して、挑戦したい。停滞はしたくない」

激流に飲み込まれるように環境が変わっても自分らしさを見失わずにいられるのも、「今だからだ」と松本さんは確信している。

Photo:Noriko Yamamoto
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「もし、10年前に激流が訪れていたら乗り越えられなかったし、楽しめなかった気がします。ふわふわしちゃって。今だからこそこの状況を理解できるし、何をしなくちゃいけないかを自分の軸で考えられて、この先に夢を持つ心の余裕を持てた。10年前だったら乗り越えることに精一杯で燃え尽きてしまったかもしれない。

そう思うと私には今の状況を迎えるまでに20年間が必要だったんだなと思うんです。ここぞというタイミングは誰にも必ず訪れると思いますし、だからといってみんなが私みたいに時間をかける必要はありません。私はスタートが遅かった分、この先は人よりも短い時間でいろんなことをしていかないといけない。すごく駆け足にはなっちゃうけれど覚悟を決めて」

チャンスを掴むタイミングについて伺うと、「じっと待つんですよ、じーっと」との答えが。

「研ぎ澄ませていると『ここだ!』というタイミングがある。私はこの20年間のうちに5回もなかったと思います。『ホリデイラブ』がきたときは『絶対掴む!』と迷わなかった。でも、これは分不相応だなと思うものを見送る勇気もときには必要で。反対に背伸びをすればなんとかいけそうなものは絶対に取りこぼさない。掴むと待つを見極めながら、待っている間はひたすら経験を積む。そこの嗅覚だけは常に磨いていました。

ただ、本当の意味での勝負どころは『ホリデイラブ』が終わってからでした。一発屋で終わるんじゃないか?って不安もあったし、このまま消えたら注目してくださった方々に本当に申し訳ないですし、先につなげるかどうかは自分の努力次第。初めてそこで『売れたい』と欲が生まれたんです。むしろ売れなきゃいけないって。ゆっくりゆっくり40代に向かうのではなくて、環境をここで激変させたいと思ったから今がある。振り返ってみると境目だった気がします」