「心の専門家」植西聰先生。著書は累計500万部──大ベストセラー『「折れない心」をつくるたった1つの習慣』や『平常心のコツ』など、数々の本で読者の人生を応援しています。
日々の暮らしで、人間関係がよくなるかどうかは「ものの言い方」「口に出す言葉」にかかっていると言えます。
こういう話し方でよかったかな? 相手との距離が縮まらない。自分が話すと何かうまくいかない……、ああ疲れる……。
社会に出たら誰にも聞けない、相手をイラっとさせるものの言い方と、味方にさせる言い方の違い。
仕事先や家族・友人など、自分も相手も幸せになる言葉の使い方を事例豊富に教えてもらえる『人間関係で「疲れない心」に変わる言いかえのコツ』から、毎日、シチュエーション別に言いかえのコツを紹介します。
「謝る・許す」はプラスの感情を生む
謝るのは、必ずしも「自分の」非を認めることとは限りません。
自分が悪くなくても、他人が責任者でも、「申し訳ありません」と言うのが賢明です。
そこから信頼が生まれます。
「私は悪くない」と申し開きをしたところで、信頼関係が深まることはないでしょう。
一方、許す場合は、「自分もやりかねない」という視点に立ちます。長い人生では、自分が人に被害を与える場合もある。
そう思えば腹立たしさも抑えられ、「許せない」「どうしてくれるんだ」といった極端な言葉も出てこなくなるものです。
謝罪や許容は、自分にも相手にもプラスの感情をつくります。
怒りをぶつけるのは、おたがいを傷つける未熟な行為です。
