女性の衆院議員へのアンケートでわかったこと

それを知る上で、2021年4月に報じられた関西テレビのアンケート(2021年実施)は非常に参考になります。女性の衆院議員46人中22人が回答、与野党限らず、男性社会で苦悩する本音が吐露されています。

「あまりにも(女性が)少ない、自分しかいなかったり、そういう場合は立ち位置をキープするのに精一杯で、どこかで(男性に)同化しないと生き延びられない。そんな苦労は男性議員は感じたこともないと思う。これがせめて2、3人になったところで、やっと自分たちらしい主張をできるようになる」(自民党、木村弥生議員)

「社会全体にはびこっている男尊女卑の考え方、それが変わっていない。高度経済成長期はモーレツ社員で、男性が家庭のことは妻に任せて、企業戦士として働くということで、日本を戦後、引っ張ってきたことは事実なんですね。そういう意味では、社会全体のこの意識が変わらないといけない」(立憲民主党、辻元清美議員)

日本社会全体に根深く残る「男は仕事、女は家庭」という性別役割分担意識が「政治は男がするもの」という偏見につながり、女性議員の日々の政治活動自体も困難にしていることがわかります。男性議員であれば仕事に専念できるところ、多くの女性議員は議員活動をしながら自身の家庭との両立を求められる。これは企業で働く女性たちの苦悩とも共通しますが、国会議員となるとその働き方は苛烈です。

男性が仕事をし、家の中のことはすべて女性がするという偏見が政治の世界に大きく影響している…Photo by iStock
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特に衆院議員は任期4年のうち、いつ解散・総選挙があってもいいように、普段から平日は国会のある東京、週末は地元の選挙区と行き来します。秋であれば地元のお祭り、運動会などに顔を出し、名前と顔を知ってもらう。その数は多いときは1日10件以上にのぼると言います。

平日も昼間の活動に加えて、夜は「飲み会政治」。コロナ前は、日に2、3件ハシゴするのが当たり前と豪語する男性議員がいる中で、家事や子育て・介護などの負担がまだ女性に偏っている中、女性議員は夜の政治の現場に参加できず、ディープな情報、意思決定から弾かれてしまう。参加したら今度は生活との両立が立ち行かなくなる。コロナによる飲み会自粛で、女性議員からは「情報格差が少なくなった」という声も聞きました。

先のアンケートで女性議員を増やすために変えるべき点は? という質問に、公明党の古屋範子議員が、「過酷な選挙・議員活動の改善、子育てしながら続けられる環境の整備」と答えています。家族や生活を犠牲にしなければ議員ができないという働き方を改善していかない限り、女性で議員、特に国会議員をやってみたいという人は増えないでしょう。