明るい津久井は凹んでいられないのです

Sケアさんのヘルパーさんの介護技術と利用者である私への接し方にも感謝です。まだ呼吸器や声が出ることは体幹がそこそこしっかりしているゆえだというので、ベッドの上での作業ではなく、デスクでの作業を続けた方が維持につながるという事で手助けしてもらっています。妻と2人で作ってきた移乗方法を技術的に見て、より安全な方法でのやり方を一緒に作ってもらいました。

なによりも嬉しかったのは、1年以上妻と二人で作ってきたやり方を尊重してくれたことです。妻は「素人が工夫したやり方なので、本来のやり方と違うと思います」と言った時に「大丈夫です奥さん、全部理にかなってます。その方法でやらせてもらいます」とにこやかに言われたことです。今現在も夫婦で作ってきた介護方法を元にして、それを進化させてもらっています。

出来る限り利用者さんの望むことが出来るようにチームを組んでいただき、その状況をしっかりと見てもらいながらの進化です。進化と言っても私は退化しているのですけれども(笑)。そんな私に「津久井さん、そろそろ立位が危ないようです。安全に移乗できるように、今の津久井さんの体幹で出来る事を見つけましょう」と言ってくれて、私の残り少ない体幹を維持するためのトレーニングも兼ねた介護方法を考えてくれたのです。自分でもそろそろやばいかなと思い始めた時にドンピシャのタイミングです。

エミール介護センターのM田さん・S谷さん、色々と工夫をしていただいています 写真提供/津久井教生
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「まだまだ出来る」とごねるよりも、今の感じでこの移乗を長く続けるために「皆さんの助言にのっかろう」と思いました。そして同じように「もう自分じゃ出来ないや」とあきらめるより「皆さんの力を借りて、これをやり続けたいです」と頼っていこうと思ったのです。そんな思いがALSに罹患して2年の私の根幹に根付いているのでした。

そうなのです、やっぱり凹んでいる暇はないのです。お話しした状況に重度訪問介護を24時間にするべく、N屋さんの社員ヘルパーのAさんを始めとして、学生ヘルパーの皆さんが加わり、Hケアのベテランの皆さんも参加を始めています。重度訪問介護のサービスの自由度とこれからの進化にも期待しつつ、皆さんに状況をお伝えしていこうと思います。

N屋のAさんは重度訪問介護で色々と介護をしてくれています 写真提供/津久井教生

【ALSと生きる 次回は11月6日(土)公開予定です】

津久井教生さん「ALSと生きる」今までの連載はこちら

この記事に書かれている内容を笑いながら、泣きながら、怒りながら……「語り方を変えてみた」を津久井さんが実際演じ分けている2021年10月16日公開の動画はこちら↓ 本当に「全然違う」が耳から伝わってきます。