ドラマ『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』を「圧倒的に応援したくなる」理由

杉咲花・杉野遥亮のコンビが素晴らしい
堀井 憲一郎 プロフィール

第一話では、終盤、白杖ガールがヤンキー君を探すシーンがピークになっていた。

連絡先を知らないから、白杖ガール・ユキコは、道行く人につぎつぎと「こんな人知りませんか、クロカワっていうんですけど」と聞いてまわる。誰も知らないので、疲れて座りこんだときに、クロカワが少し離れて座り、でも彼女は弱視なのでそれが誰かわからず「人を探しているんですけど」と声を掛ける。驚いて返事しないクロカワに向かって「クロカワっていうんですけど、いや、ほんといいやつなんです、無器用というか」と、彼のいいところを滔々と説明してしまう。

このときの、杉咲花の、声が素晴らしい。

 

声である。

見えてないのだから表情では見せない。声で聞かせる。

ちょっとすごい。

やさしく、丁寧で、とても会いたがっているおもいが伝わる声である。

何ともいえぬ柔らかさも含まれている。

声が、刺さってくる。

クロカワにも当然、刺さる。

彼は泣き出す。嗚咽を漏らす。

「もしかしてクロカワ?」「…はい」「いるなら言え!」と声のトーンを変え、声高に強気に転じるところがかわいいし、でもやさしさは一貫して強く残っている声なので、ひたすら沁みてくる。

クロカワはユキコに手紙を渡している。

細かい字では読めないと気づいた彼は、巨大な字で便箋の一枚目に「恋」、二枚目に「です」と書いて彼女に渡す(下手な字であるところもいい)。

弱視の彼女でも何とかその文字は読める。

関連記事

おすすめの記事