財務省のぶっちゃけ話が文春に掲載されたら炎上した件について

矢野次官論文を陰謀とか言われてもなあ
山本 一郎 プロフィール

何でもできるわけではない

文春のエピソードでもありましたが、環境大臣に担がれた小泉進次郎さんを寵愛し前総理・菅義偉さんが、昨年「脱炭素技術の研究・開発基金を1兆円から2兆円にせよ」という話に矢野さんが出てきて「赤字国債によってではなく、地球温暖化対策税を充てるべき」と正論を述べたところ、ブチ切れた菅義偉さんにぶん殴られておりました。

ただ、これは当たり前のことで「いいことだから」と何でもかんでも国に予算を積ませて手がけようとするならば、もう効果の出なくなった政策への予算や、取り組んでみたけど思ったような成果の上がらない予算をはがさないといけません。

これは旧民主党時代に白シャツの襟を立てた蓮舫さんに「2番じゃ駄目なんですか」と事業仕分け(政策レビュー会合)で言われたものと同様です。蓮舫さんがそう言ったのは別の文脈はありましたが、政府の予算というのは各省庁の都合もあってろくでもないものに使われていても政策を取りやめるというのは各省庁の抵抗があるものなので、結果的に財務省や会計検査院が手に手に槍や斧を持ってきて権力でぶん殴らないと国家予算の最適化など無理だということの裏返しでもあります。

他方、記事中にも指摘がありましたが、「大量に国債を発行して、有為な財政出動によってGDPを増やすべき」で、その結果、国債残高・GDP比の分母が増える(すなわち、経済成長してGDPが増える)ので、結果的に財政が健全化するはずだという議論がかねてありました。

 

これもまた、低金利の時代に国債を増やすのは借り得で、金利よりも高く経済成長すれば有利なうちに財政が健全化できるはずだ、という結構雑な議論で成り立っている政策です。もちろん、それが出来たら言うまでもありません。

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