もうひとつ、町田さんがそう思うようになったきっかけがある。それは実家から送られてくる野菜だった。

「母が自宅で家庭菜園をはじめて数年が経ち、収穫した野菜を送ってくれるんです。スーパーには形が綺麗に揃った野菜が並んでいますが、母のつくる野菜は形も大きさもさまざま。こんな大きなズッキーニ見たことない! と驚くのも楽しみのひとつです。そんな野菜を料理しておいしくいただくのは本当に幸せな時間です」

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母のつくった野菜はおいしさも格別だと笑う。今まではあまり料理をする機会はなかったけれど、食事への意識が高まったことで、自然と料理にも興味を持ちはじめた。

「僕のできる範囲で自炊をする程度ですが、料理をはじめてから外食をするときにも、よりその食事に向き合うようになった気がします。どんな食材や調味料が使われているのか、どんな風に調理をしているのか考えながら味わうことが増えました。テイクアウトと自炊の両方を取り入れて、負担なく食事を楽しむことが僕には合っているようです」

料理を通して、食を捉える視点が増える。そして食に対する考えも深まる。忙しい日常のなかで、無理なく料理をする町田さんの姿勢は、本来の食事の楽しさを思い出させてくれるようだ。