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あなたはどちら? すべての人がどちらかに分けられる、二つのタイプ

空気を読む人と読まない人の違い
空気を読んで気配りを重ねる一方で周囲の評価を気にしすぎる人。
空気を気にせず正直に意見を言うけれど周囲とぶつかりがちな人。
ユング派精神分析家で精神科医の老松克博さんは、空気を読みすぎる傾向を【人格系】、空気を読まない傾向を【発達系】と呼んで、すべての人はどちらかに分けられると説明します。しかも、どちらのタイプも自分を押し殺しているので、二つのタイプの特徴を理解することが生きづらさを解消する第一歩だと主張します。
あなたは、どちらかといえば【人格系】でしょうか。
それとも【発達系】でしょうか。
現代新書の最新刊『空気を読む人 読まない人』から、第1章の冒頭を特別にお届けします。

すべての人は人格系と発達系に分けられる

あなたは将来を思い悩んだり、過去を悔んだりしていませんか。

人の和を乱すことを恐れたり、周囲の顔色をうかがいながら人間関係を築いたりしていませんか。

相手に気をつかい、心のなかであれこれ葛藤を抱えているのに、それを顔に出さないように気をつけながら毎日を過ごしていませんか。

これらはおおむね普通のことです。

そういった傾向がよほど極端になれば「人格障害(パーソナリティ障害)」と呼ばれるかもしれませんが、そこそこの程度におさまっていて生活に支障はないという人がほとんどでしょう。

こういう傾向の人は多数派を占めています。いわゆる「普通の人」を指すと考えていただいてかまいません。

私は、このような人たちを「人格系」と呼んでいます。

反対に、あなたは将来や過去にあまり興味がなく、いま現在のことに心を奪われやすくありませんか。

目の前のことに熱中すると、つい周りが見えなくなってしまいませんか。

目の前に現れる新しいことに衝動的に飛びついてしまい、それまでやっていたことを放り出して、やっていたことさえ忘れてしまうことがありませんか。

熱中しすぎて、ほどほどでとどめられず、気がつくと周囲から浮いてしまうことはありませんか。

そういった傾向がよほど極端になれば「発達障害」と呼ばれるかもしれませんが、そこそこの程度なら、これもよくいる人です。ユニークな少数派といったところでしょう。人格系に比べても少数です。

私は、このような人たちを「発達系」と呼んでいます。

世の中のほとんどの人は、人格系か発達系のどちらかに分類されます。

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人格系も発達系も、人それぞれ程度の差があるだけ

人格系にも濃い薄いという程度の違いがあります。発達系にも濃い薄いという程度の違いがあります。グラデーションのように人によって傾向の濃淡があるのですが、ひとりひとりの違いは程度の差でしかありません。

どちらにも収まらない人がまったくいないわけではありませんが、基本的には、発達系でなければ人格系、人格系でなければ発達系というふうに分けられると考えています。

あなたも、ご自分の性格や感情や行動を思い浮かべてみてください。人格系か発達系、どちらかの傾向が思い当たるはずです。

ここで誤解のないよう申し添えたいことがあります。

本書が人格系、発達系という分類をするのは、みなさんやみなさんの周囲にいる人たちに病気や障害のレッテルを貼るためではありません。人格系と呼ぶ傾向も、発達系と呼ぶ傾向も、すべての人にある傾向です。極端な人からどちらのタイプかわからないくらいの人までグラデーションのように程度の差があるだけです。

本書のねらいは、人の性質がどちらかの傾向に分けられるという現象と、それぞれの違いを理解したうえで自分の傾向を把握することによって、生きづらさの原因を明らかにすることにあります。

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