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まさかの8日続落…岸田政権発足で「日経平均が大きく下落」した本当の理由

「緊縮」と手を切れるか

岸田首相の経済観

10月4日に岸田文雄政権が始動した。安倍晋三・菅義偉政権からの政策転換や改革を打ち出した河野太郎氏と比べると、安倍元首相などの重鎮政治家の支援を受けた岸田政権は、経済政策を継続させるという観点では安心感がある。

一方、過去の発言などからは、岸田首相は従来、経済政策に関して保守的な経済官僚らに近い見解を持っていたと思われる。

ただ、金融財政政策でデフレを緩和して政治的資源を得た安倍政権において、岸田首相は主要閣僚などで政治経験を積んだ。1年前の総裁選挙で菅前首相に敗北してから、安倍氏が会長を務めた議連(ポストコロナの経済政策を考える議員連盟)に参画した。これらの経験を通じて、金融財政政策が経済成長率を高める手段であり、これで労働市場を改善させることが、政治安定に直結するという教訓への岸田首相の理解はある程度深まったと推察される。

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安倍政権による経済政策転換は、日銀との2%インフレ目標の共同声明の明示と日本銀行の執行部人事を政治主導で変えることで実現したが、この政策立案に大きく関わっていたのが、岸田派に属する山本幸三衆議院議員である。先に紹介した議連に岸田氏が参画したことにも山本議員の働きかけが大きかったとみられる。これらを踏まえると、岸田政権においても、2013年から続く世界標準のマクロ安定化政策が続く、というのが、現状筆者が想定するメインシナリオである。

マクロ安定化政策のギアを上げるには、米国においてトランプ、バイデン政権が行ってきたのと同様に、日本でも財政政策を積極化させる選択肢がある。新型コロナ克服と同時に経済成長を高める拡張的な財政政策を、岸田政権は早々に発動するのだろうか。

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