バイデン政権では中国発の経済混乱を防げないと思えるこれだけの不安

米国内も政権内もグリップは緩く
大原 浩 プロフィール

「先富」に続かない

習近平政権が「ネオ毛沢東主義」を推進し「共同富裕」を打ち出すのも、1985年頃から鄧小平が唱えた改革開放の基本原則である「先富論」が、いまだに「先富だけ」に終わっているからである。

鄧小平が唱えたのは「豊かになれる人が先に豊かになって、他の人はそれに続く」ということだが、「先に豊かになった人が益々豊かになるのに、残った人々が取り残されるどころか『先富階級』に搾取されている」有様だ。

だから、我々先進国の人間には理解しにくいが、中国国内での「人権無視の独裁者である習近平氏」支持派はかなりいるのである。

実は同じ構造が米国にも存在する。ITや金融で「先富階級」になったのは、ごく限られた一部の人々だ。しかも、ウォールストリートなどの金融はもちろんのこと、デジタル分野でも大概の成功者は高学歴で元々豊かな家の出身だ。決して貧困家庭の生まれではない。

米国に限らず、日本や先進国が発展したのは「分厚い中間層」が存在したからだが、米国における中間層は失われつつある。

 

極端な金持ちと大多数の貧しい人々で構成される経済は発展途上国によくみられるが、米国も共産主義中国同様「発展途上国型経済」に回帰しているのだ。

だから、3月13日公開「最強通貨・ドル、じつは間もなく『紙くず』になるかもしれないワケ…!」、で述べたことが起こる可能性も否定できない。

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