男性や女性が、そしてさまざまな性を持つ人々が、幸せに共存できる世の中を叶えるために、私たちはどう在ろうとすればよいのでしょうか。瀬戸内寂聴さんが歩んできた約100年から、より良い未来を築くためのメッセージとは?

●情報は、FRaU2021年8月号発売時点のものです。

人生を振り返って思うのは
一番大切なのは「自由」だということ

私が17~18歳の青春時代には、街のいい男はみんな戦争に取られて、年頃の女を相手する男はいなかったんですよ。それを「トラック1杯の女に男が1人」というふうに言ってね。女が留守を守っていたんだから、男を頼りにする未来なんていうのを考えもしませんでしたね。

-AD-

男がいないんだから、男の留守にお嫁さんが舅と仲良くなったり、いまで言う女性の不倫みたいなことも、たくさんあったんですよ。それをみんながけしからんなんて責め立てたけど、いま考えたら、無理もないことですよね。彼らのせいではなく、戦争している国家が悪いのよね。

1957年に『花芯』を発表した時は、「子宮作家」と呼ばれて、随分叩かれましたけどね。平気でしたよ。問題にしなかった。ひどいことをいろいろ言われたり、されたり、そんなのをいちいち相手にしてたら、書くことなんてできませんから。いまとなっては、もう昔々のことでね。よくまぁ、がんばってきたなと思いますけど。