映画『TOVE/トーベ 』(C) 2020 Helsinki‐filmi, all rights reserved

パートナーの色には染まらない…ムーミンの生みの親に学ぶ「自分らしい生き方」

トーベ・ヤンソンの半生が映画化

封切り前から話題を集めていた映画『TOVE/トーベ 』が10月1日より公開されました。世界中で愛され続けている「ムーミン」の生みの親である作家トーベ・ヤンソンの30~40代のころが描かれています。

本作のプロダクション・デザイナーのカタリーナ・ニークヴィスト・エールンルート氏に、ヤンソンの自由な生き方や作品に込めた思いを聞きました。

ムーミンの本当の色は?

北欧のフィンランドで生まれたキャラクター“ムーミン”。日本では、『ムーミン』(1969年)、『楽しいムーミン一家』(1990年)、『ムーミン谷のなかまたち』(2019年)などのテレビアニメが放送され、幅広い世代の人々に親しまれています。

日本で制作された『楽しいムーミン一家』は世界60カ国で繰り返し放送されましたが、フィンランドでは驚きをもって迎えられたそうです。なぜなら、『楽しいムーミン一家』のムーミンの体の色は水色で、ムーミンパパやムーミンママ、ムーミンのガールフレンドなど、ムーミンによく似たキャラクターたちに、それぞれ異なる色が割り当てられていたからです。こうした色分けは、子どもたちがキャラクターを識別しやすくするための配慮ということで、作者であるトーベ・ヤンソン(1914年-2001年)も理解を示していたようです。

トーベ・ヤンソンを演じるのは、フィンランドの新進気鋭の女優、アルマ・ポウスティ(C) 2020 Helsinki‐filmi, all rights reserved

ムーミン・シリーズの原作は、1945年に出版された小説からスタートし、絵本、漫画へと展開しました。1954年、イギリスの夕刊紙『イヴニング・ニューズ』にてムーミン漫画の連載が始まると、子どもも大人も楽しめる作品として、世界的な人気キャラクターとなりました。

これらの原作では、ムーミンの体の色は白とされており、90年代のフィンランドでは、ムーミン=白というイメージがあったようです。その後、フィンランドで制作された2D/3Dアニメ『ムーミン谷のなかまたち』では、ムーミンの体の色は白、瞳の色は明るいブルーというように、原作に忠実な表現が試みられています。

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ちなみに、ムーミン族とは少し異なるスノーク族は、動揺すると緑色、気分が沈むと灰色、恐怖心が強くなると紫色、ハッピーなときは黄色、恋に落ちるとピンク色というように、気分によって体の色が変わるとされています。ムーミン・シリーズは、演劇、人形劇、オペラ、パペットアニメ、写真絵本、バレエなど、さまざまな二次創作がありますが、今までのところ、スノーク族の体の色が変化するという設定は小説のみです。トーベ・ヤンソンが思い描いたイメージを忠実に再現した二次創作が登場するのは、もう少し先の未来になるのかもしれません。

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