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# 歴史

白昼の江戸城で「殺人事件」が…江戸幕府内で起こっていた、ドロドロの「権力争い」

エリートの娘との結婚をめぐって…

戦乱続きの戦国時代から一転して、「平和だった」というイメージの強い江戸時代。しかし“宮廷”、すなわち江戸城の中では、大名同士による熾烈な権力抗争が繰り広げられていた…! 山本博文氏の著作『宮廷政治』から、幕府内の出世株と親戚になるべく争い、遂には刃傷沙汰にまで発展した江戸城内での政治闘争をご紹介しよう。

【主な登場人物】
細川忠興:戦国時代を生き抜いた細川家の前当主。現在は領地にて隠居の身
細川忠利:忠興の息子で現当主。参勤交代で江戸に滞在することもあった

土井利勝:将軍/大御所・徳川秀忠の側近で、江戸幕府の実力者
井上正就:秀忠に仕える小姓組番頭。江戸幕府の要職「年寄」に出世したことで、彼の娘に多くの大名から結婚の申し込みが殺到する
 

「年寄」へと出世する井上正就

本多正純が失脚し、安藤重信も元和7年(1621)に病死していたので、翌年、年寄に井上正就と永井尚政が補充された。両者とも秀忠の側近で、将軍護衛師団長である小姓組番頭を務めていた。

すでに元和6年(1620)6月26日、忠利は、井上正就について、忠興に次のように報告している。

「万主計(よろずかずえ)殿(井上正就)、忠興様の儀には御心入れとみえ候間、その御心得なさるべく候、弥(いよいよ)出頭あがり申し候、何も江戸中ほめぬ衆はござなく候事」

このとき正就は、大坂城普請の件について、大坂へ出張することになっていた。それにあたって、正就が忠興びいきであること、たいへん秀忠に気に入られ、今後、偉くなりそうな人物であることを、忠興に告げているのである。

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