2021.10.03
「仮想通貨」8億円の詐欺事件…逮捕された「大物詐欺師」のヤバすぎる正体
鹿児島政界のフィクサー長年、警察がマークしていた
「仮想通貨の取引を規制した『改正資金決済法』で逮捕者が出るのは、初めてとみられます。暴力団への還流を危惧した警視庁組対4課の執念でしょう」(元警視庁警視の櫻井裕一氏)
9月8日、仮想通貨「ワールドフレンドシップコイン」を無登録で販売したとして、渋谷区にあったインバウンドプラス(現WFC)の会社幹部ら7人が逮捕された。
「香港やシンガポールで取り引きされている将来性のある仮想通貨」という触れ込みに釣られた50〜80代の男女6人などから、約8億7000万円を騙し取っていたのだ。

しかし驚きなのは、最新の詐欺を主導していたのが、71歳になる同社元代表・紙屋道雄容疑者だったことだ。
「大物詐欺師として、長年、警察がマークしてきた人物です。マルチ商法や病院乗っ取りにも関わってきましたが、元々は鹿児島の実業家でした。'98年と'02年には国分市議選にも出馬したこともあり、鹿児島政界ではフィクサーとして有名でした」(全国紙社会部記者)
そんな紙屋の名が全国区となったのは'04年、自転車メーカー「丸石自転車」をめぐる架空増資事件だった。