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「私は模範囚になりたい」…新幹線殺傷事件の犯人が語った、驚くべき「胸の内」

修道院に入るように、刑務所に入る
2018年6月9日、新大阪に向かう東海道新幹線「のぞみ」の車内で、当時22歳の小島一朗は鉈とナイフで1人を殺害、2人に重傷を負わせた。彼はなぜ、そのような凶行に至ったのか? 【前編】『「刑務所に入りたい」…東海道新幹線で3人を殺傷した犯人が「考えていたこと」』に引き続き、その素顔に迫ったルポ『家族不適応殺』から、著者のインベカヲリ★氏が初めて小島に面会した場面を、一部編集のうえで紹介する。
 

「私は模範囚を目指している」

私はメモするためにノートに目線を落としていたが、ふと顔を上げると、小島は不信感たっぷりの険しい表情でこちらを見ていた。私と目が合うと、すぐにニコニコした顔に変わる。明らかに作り笑いだ。こちらを警戒しているのだろう。

私は気づかないふりをして質問を続けた。

――刑務所に入りたいなら、いきなり無期刑を狙わなくても、お試しで数年間とか考えなかったんですか?

「刑務所に入るのは子どもの頃からの夢だったから、私もかなり調べたんですよ。できれば長く入っていたい」

――世の中には、累犯で2年置きに刑務所に入るような人もいると思うけど。

「いますね。でも、1回出所すると優遇区分とか、制限区分とかはリセットされてしまうんです。私は模範囚を目指しているので、昇進するためには無期刑になる必要があるんです。優遇区分においては第一類に、制限区分においては第一種に、労務作業においては第一等工に。私はキリスト教徒が修道院に入るように、仏教徒が山門に入るように刑務所に入るんです。検事の取り調べにもそう答えました」

既に答えを用意しているのだろう。まるで台詞を読み上げるような口調だ。

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