“異世界からの訪問者” ナゾ多き恒星間天体 / NHK提供

「エイリアンの宇宙船」とも言われた、ナゾ多き「恒星間天体」の正体がようやく見えてきた…!

コロナ禍でも着実に進む宇宙研究の最前線を、NHKコズミックフロント取材班は追い続けています。今回注目したのは恒星間天体(interstellar object)。1つめが4年前(2017年)、2つめが2年前(2019年)と、2年に1つのペースで見つかっています。今後も続々と見つかるだろうと、恒星間天体をターゲットにした新望遠鏡や宇宙探査ミッションの計画も進行中です。

史上2つめの恒星間天体・ボリソフ。太陽系の彗(すい)星にそっくりな姿をしていた・Credit:NASA,/ESA/D. Jewitt/J. DePasquale
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そんな中、2021年3月に恒星間天体に関する注目の研究が発表されました。研究チームの1人、アリゾナ州立大学のスティーブン・デッシュさんは「恒星間天体は小惑星とも彗(すい)星とも似ていない、全く新しいタイプの天体だろう」と熱く語ってくれました。天文学者が興奮してやまない恒星間天体の正体とは? そして私たちの宇宙観はどのように変わろうとしているのか? 夢が膨らむ宇宙研究の最前線からの報告です。(コズミックフロント取材班)

 

突如現れた銀河系の“旅人”・恒星間天体

地球を含む8つの惑星や准惑星、小惑星、彗星など、太陽系の天体は全て楕円軌道を描きながら太陽を巡っています。一方、銀河系のはるか彼方にある別の恒星を巡っていた天体(系外惑星やその破片)が、何かのはずみではじきとばされ、太陽系に迷い込んできたものが恒星間天体です。

恒星と恒星の間の広大な空間(恒星間空間)に自ら光ることのない小天体が存在しても、確認するすべはありません。確認できるとすれば、太陽の重力に捉えられて太陽に近づいたときだけだろう、と予想はされていたものの、明確な発見例はゼロ。数が少なく見つかる可能性は極めて低いとされてきました。そんななか、4年前にハワイの望遠鏡が史上初の恒星間天体を見つけたのです。天文学の歴史を変える発見とされ、世界中の巨大望遠鏡が緊急観測を行いました。

2017年10月に恒星間天体を発見したパンスターズ望遠鏡 (ハワイ・マウイ島) 地球に衝突する怖れのある小惑星を探査・監視するために運用されている/NHK提供
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