2021.09.30
# 不動産

恒大危機など序の口、中国不動産バブルの恐るべき深度と規模の全体像

不動産向け融資残高873兆円の逆回転

投機によって膨張を続ける

そうすると次の問題は要するに、住宅がそれほど余っているのに、どうして不動産投資は依然として伸びているのかであるが、その理由は実に簡単である。この二十数年間、富裕層は言うまでもなく、普通の公務員でもサラリーマンでも皆、自分の住む家以外に、持ち家や分譲住宅の2軒目、3軒目をまさに投資あるいは投機のために買っておくからである。

実際、筆者の国内の親戚や友人は皆同じことをやっているから、今の中国では、不動産の2軒、3軒を持っていない人はまさに「人にあらず」という雰囲気である。

つまり今の中国の不動産市場は完全に、実際の住居需要とはほぼ無関係の投資・投機市場となっているのだ。その一方、投資・投機が盛んになっていることの背後にあるのは不動産価格の継続的上昇であり、そして投資・投機的購買行為はまた、不動産価格を上昇させる大きな原動力ともなっている。

 

そしてそのことの結果、中国の不動産価格はすでに、信じられないほどのレベルまでに高騰してきている。例えば、住宅平均価格が年収の何倍かを示す数値を見てみると、東京やニューヨークは普通9~14倍であるのに対し、上海ではそれが59倍、深圳や北京でも50倍を超えているという(如是金融研究院)。

「年収50倍」は、日本の普通のサラリーマンの感覚からすればおよそ数億円の大金になろうが、中国の上海では、普通の人が普通の住宅をこのような価格で買わざるを得ないのである。

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