親の虐待から逃げた18歳大学生の厳しすぎる現実

本当は生活保護を受けたいわけじゃない。でもそれしか選択肢はない。なのに大学生というだけで生活保護を受けられない。親の虐待から逃げてきた若者が、大学を辞めざるを得ない状況になっている−。

8月25日、生活保護の現状を伝えたTwitterでのあるつぶやきが大きな関心を集めた。

虐待を受けた子が18歳になってから逃げると、児相は原則取扱いできません。頼みの綱は、生活保護です。でも、大学生はダメなんです。例え18歳でも。逃げたばかりでも。 行かせてあげたい…。
医療費分だけでもいいんです。
生活が安定するまでだけでも。
どうか、選択肢をください…。

つぶやいたのは、虐待を受けた子どのたちの支援活動を続けている弁護士の飛田桂さんだ。

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2020年度の高等教育機関(大学・短期大学、専門学校の入学生、高等専門学校4年生)進学率は83.5%、大学進学率は54.4%(文科省学校基本調査)と過去最高となっている。つまり、多くの人が大学へ進学する。一方で、児童養護施設出身者など頼れる家族がない若者は、早くに独り立ちすることを求められ、施設出身者の大学などの進学率は14%にとどまる(厚生労働省「社会的養護の現況に関する調査」2019年5月1日現在)。

そして、中には施設にさえ入れない若者もいる。

虐待を受けた子どもは、通常児童相談所や児童養護施設で保護され、自立するまで援助を受けられる。しかし、2020年の児童相談所への相談件数は20万を超えるのに対して、社会的養護で暮らす子どもたちは年間45000人。そもそも、養護が必要な子供を受け入れる施設が絶対的に不足している。その上、18歳を過ぎると原則利用できる施設や支援制度がなくなり、大学生の場合、行き場を失う。自力で生活をせざるを得ないという現状がある

虐待から逃げても18歳以降は行き場を失ってしまうという現実。photo/iStock