習近平が「中国版リーマン・ショック」を意図的に起こすこれだけの理由

全ては中国の覇権を確立するため
朝香 豊 プロフィール

次に2)についてであるが、これは中国という国の見方を根本的に誤っているのではないかと思う。中国政府はこれが他の企業に飛び火しないなどという夢物語はおそらく考えていない。実際、極めて危険な状況にある不動産企業は恒大集団だけではないのだ。

2020年8月に中国政府は不動産融資に関する「3つのレッドライン」を提示した。レッドラインを超えているような危険な不動産企業は銀行融資を受けられない、とするものだ。

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恒大集団はこの3つのレッドラインの3つともに引っかかっていたが、そのうち1つはクリアして、2つのレッドラインに引っかかっている状態まで一時は改善されたとされる。そんな中で、華夏幸福、泰禾地産、嘉凱城集団、中天金融集団、富力地産、格力地産、京投発展、藍光発展などは、今でも3つのレッドライン全てに引っかかっていると指摘されているのである。

いずれも恒大集団ほどの規模ではないが、それでも日本で言えば、三井不動産や三菱地所くらいの大企業だと思ってもらいたい。

現代ビジネス・コラムニストの近藤大介氏によると、中国の不動産の専門家が「2021年9月 不動産企業危険度ランキング」として25社を挙げているとのことだが、ここには上記に記した企業以外に20の不動産企業が記されている(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/87504)。

問題を抱えている企業がごく僅かであるなら、なんとか救済しようとするかもしれないが、問題はそういうレベルを遥かに超えているのである。

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