フォーリンラブ・バービーさんのFRaU web連載「本音の置き場所」(毎月1回更新)では、芸人として、ひとりの女性としてバービーさんが抱えているモヤモヤに向き合い、本音を綴っていただいています。今回は、先日物議を醸した女性キャラクターを起用したPR動画を入り口に、「性的」と感じさせる表現を禁じることについて、また芸人のネタの表現についてバービーさんが考えていることを綴っていただきました。

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交通安全をミニスカートで伝える必要性

千葉県松戸市ご当地VTuberの戸定梨香というキャラクターが、千葉県警の交通安全をPRする動画に起用されたのちに、『性的だ』との抗議を受けて動画が削除された件をご存知だろうか。

たしかに、交通安全を謳うのにミニスカートである必要はない。わざわざ広告に露出の高いキャラクターを出さなくてもいいという意見は理解できる。

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Twitterをやっている人だったら、繰り返される萌え絵などを使った広告表現に対する論争を一度は目にしたことがあるのではないだろうか? 

だが、こうした炎上を見るたびに、「次は私なんじゃないか」とブルブル肩とお尻を震わせながら怯えている。私はよく、むやみにお尻を振るというネタをテレビで披露しているからだ。私のやっていることは『性犯罪を助長してしまう』可能性があるだろうか

写真提供/バービー

『女性をむやみに“アイキャッチャー”にしていませんか?』というのは、平成15年に、初めて内閣府男女共同参画局によって作られたガイドラインに記載された文言で、今や広告を打つ側からしたら広まっている認識だと思う。

このようなことが問題になる背景は、10代への性暴力が多いということもあるだろう。警察庁によると、13歳未満の性暴力の件数は年間1000件を超え、教育業界でも年間440人が処分されている。10代の若い子が性的対象として見られることによって起こる被害がある。

『女子高生』や『制服』が、着ている本人を度外視して、日本の男性社会のなかでやけに性的な記号化されていたり、どこか神聖なもののように扱うのを見てきたし、そのことに対して気持ち悪さを覚えたこともある。だから、萌え絵に対して意見があるのもわかる。

また、無料のネット記事に性暴力を肯定するようなエロコンテンツがついてくることも多くある。それは私も反対だ。広告の場合、ニーズがマッチしてないことが一番のナンセンスだ。ただ一方で、抗議の対象が創作物に集まることには、違和感を抱くのだ。表現を根絶やしにしていいのだろうか

写真提供/バービー