コロナ禍で多くの会社でリモートワークが実施される中、久々に出勤する際「通勤バッグの重さ」に改めて辟易する人は少なくないだろう。ノートPCなどを持ち歩く必要性が増えていることもあり、通勤バッグは以前よりも確かに重くなっているようで、コロナ後の女性の通勤バッグはPC 込みだと5kg前後になるという。

小学校から子どもたちは大人が想像する以上に重たいカバンを持って通学している。photo/iStock

しかし、子どもたちの通学時の荷物は、それよりずっと重いことをご存じだろうか。自分の子ども時代にも、ランドセルや学生カバンが重くて辛かった思い出を持つ人は多いだろうが、今の子どもたちは、さらに大変なことになっていた。
今、子どもの通学カバンが重くなっている様々な事情についてレポートしたい。

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コロナとタブレットPC配布で、10キロにも

昨年、コロナの影響で休校になった3月直前、息子が通う中学ではGIGA スクール構想により自治体から生徒全員にタブレットPCの配布があった。おかげで3か月余りの休校中、そのタブレットを使って新学年のクラスメイトと交流したり、リモート授業(あくまで試験的な感じだが)も受けることができ、大いに感謝した。

しかし、学校が始まると、息子が「カバンが重すぎて登下校がきつい」とグチるようになった。以前から、通学カバンは重かったが、それにプラスしてタブレットと水筒(感染防止のため、学校の給水器は使用禁止)が必携になったのが原因らしい。

「えー、しばらく学校に行ってなかったから体力落ちたんじゃないの? 母さんはこれくらい全然平気……」と言いながら、冗談半分で息子の通学用リュックを背負おうとして驚いた。片手じゃ持ち上げらないくらい重いのだ。

試しに体重計に通学リュックに水筒、ジャージなどが入ったサブバッグを積み重ねて計ってみると、13kgオーバー。徒歩20分の登下校、毎日この荷物を背負って歩くのは、たしかにキツかろう。

「余計な物が入ってるんじゃないの?」とふたりでバッグの中身を点検してみたが、リュックの奥底で見事なジャバラ状になった小テストや保護者あてのお知らせプリント数枚が発掘された以外は、学校で絶対に必要なものばかり。

「家にもある地図帳とか宿題で使わない資料集なんて、学校に置いとけばいいじゃん」というと「置き勉(学校に教科書などを置いて帰ること)禁止なんだよ!」との答え。タブレットPC は毎日家で充電してくる決まりなので、やはり学校に置いて帰っちゃいけないのだという。

相談の結果、水筒を小ぶりなものに、ノート類は順次軽量タイプに変えることにして、500g程度の減量はできたものの、それでも重い。

他の保護者から「マスクをして以前より重い荷物を持って通学するのは、熱中症が心配だし体への負担が大きすぎる」と苦情が上がったらしく、その後「担任の先生が許可した教材は置いて帰ってもよい」という通知が来たが、それでもほとんどの教材は置き勉を許されていない。

そこで、最近の息子の1週間の荷物を計ってみることにした。それを話すと「うちもやってみる」と言ってくれたのは、小学5年生と中3の娘を持つAママ。

中3息子の荷物は、月曜日は11.2kg、火曜日は9.7kg、水曜日は5時間のため8.0kg、木曜日は10.2kg、金曜日は9.9kgだった。Aママの中3の娘さんの荷物は、週を通じて息子より500gくらい重かった。身だしなみグッズや本好きな彼女が文庫本を持ち歩くのがその理由のようだ。

「先月、入学時に買ったリュックの肩紐が取れれちゃったとき『荷物が重い』っていうから、肩と腰に負担がかからないっていうリュックに買い替えたの。『肩紐が太くて、胸と腰のベルトがダサい』って娘は気に入ってないみたいだけど、実際に重さを計ってみると、ダサくても体に負担がかからないほうがいいよねって、親子で納得したわ」とAママ。

ちなみに息子は、この2年半ですでにリュックを2個破壊(本の角で底が破けた・肩紐がちぎれた)し、3つ目のリュックもかなりへたっていて、こちらの寿命も残りわずかという感じ。

スポーツブランドのリュックに2リットルの水筒(フルに入れてはいない)。計ってみると10kgを越えていた。写真提供/若尾淳子