「I-LAND」「LOUD」「GIRLS PLANET 999」。この3つは韓国の放送局や事務所が主催、共同主催し行われたオーディション番組のタイトルだ。そして、「PRODUCE101 JAPAN SEASON2」「Nizi Project」は韓国と日本の放送局、そして韓国の事務所が共同主催し行なわれたオーディション番組のタイトルであり、これら全てがコロナ禍の2020年以降に放送されている。

9月11日に最終回を迎えた「LOUD」の初回ダイジェスト映像。同番組は、JYPエンターテインメント創業者のJ.Y. Parkと、P NATION代表で『江南スタイル』で知られるのPSYが異色のタッグを組んだ大型オーディションで、それぞれの事務所から1組のボーイズグループのデビューが決定している。JYPのグループに2人、P NATIONのグループには1人の日本人メンバーがいる。

全ての番組を見ているという人は少ないかもしれないが、オーディション番組についての映像やニュースを見たことがある人は多いのではないだろうか。

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コンテンツ飽和時代に、なぜ「オーディション番組」が流行るのか

この10年程の間に、映像コンテンツを放送・配信するプラットフォームは急増した。それに伴い、映像コンテンツの供給量も爆発的に増加。映像コンテンツ制作を本業としていないYouTuberの映像も数にいれると、実に膨大な量の映像コンテンツが日々制作され、全世界に向けて公開されている(それこそ、趣味嗜好が非常に似ている友人同士だとしても、1日で目にする映像コンテンツのうち3割が一緒という人すら存在しないほどではないだろうか)。

現代に生きる私たちは、いつ、どこで、どんな映像コンテンツを見るのか、さらにその映像コンテンツを何で見るのか非常に多くの選択肢の中から選ぶことができるのだ。

9月17日放送の「Girls Planet 999」の第7話で披露されたパフォーマンス。

そんなエンタメを享受する側にとっては贅沢すぎると言える現代の環境は、かつては度々耳にすることのあった “視聴率30%を超える大ヒット番組”や“放送翌日に学校や会社で話題になる大ヒットドラマやバラエティ番組”、また“多くの人が熱狂し、服装やメイクを真似するほどのドラマのキャラクター”など、大衆全般が好む映像コンテンツが生まれにくい環境と言い換えることもできるだろう。

そんな映像コンテンツが数多溢れる中でも、多くのオーディション番組が制作され、放送されている。もし話題を集められないまま番組の放送が終わってしまった場合、その後のデビューにまで赤信号が灯る危険すらある。そんな危険を冒してまで、オーディション番組を制作し放送するのはなぜか。