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遠隔医療に舵を切った医療先進国、拒否して医療逼迫に苦しむ日本

コロナ対策だけでなく高齢化対応に焦眉

コロナの感染拡大で、遠隔医療の必要性が高まっている。1つは、集中治療専門医の確保。もう1つは、在宅治療の支援だ。

医療先進国は、こうした事態に対応すべく、昨年春に、医療体制を遠隔治療に向けて大きく転換した。また、様々な遠隔治療の技術が開発されている。しかし、日本では、遠隔医療はほとんど利用されていない。

遠隔医療への転換は、コロナ対策だけでなく、高齢化への対策として、日本で重要な課題だ。

コロナ感染爆発で緊急度を増した遠隔医療の導入

新型コロナウイルスの感染拡大で、日本の医療が逼迫している。この事態に対して、遠隔医療の必要性が、急速かつ急激に高まっている。

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第1の問題は、人工呼吸専門家の確保だ。朝日新聞(9月14日)によると、東京都内の重症者数は、7月初旬の約50人から8月末には約300人に急増し、ICU(集中治療室)での人工呼吸治療に支障が生じた。そこで、感染状況や医療逼迫が厳しくない地域から専門医を集め、8月23日から都内の病院に派遣した。

こうした事態に対して、日本集中治療医学会は、eICU(遠隔集中治療システム)の推進を求めた。これは、遠隔地にある複数病院のICUを一括監視し、現場の医師を支援する仕組みだ。ICU患者の生体情報や検査結果を、ネットワークを通じてセンターに集約し、センターの専門医が現場をサポートする。

第2の問題は、自宅療養者急増への対処だ。コロナ感染爆発のため、病床が逼迫している。東京都や大阪府の病床使用率は6割を超え、入院すべき重症患者も、入院できなかった。都内の自宅療養者は、8月21日には2万6409人になった(9月13日でえは7851人)。8月には、自宅療養中の死者が86人になった。

これに対して訪問診療がなされているが、医師らのチームが1日で訪問できるのは10軒程度が限度だと言われる。このため、訪問診療業務が逼迫している。十分な手当ができず、症状悪化への対応ができない。

 

こうした事態にデジタルバイオマーカー(後述)を用いた遠隔診療で対処すれば、医療人員の効率的な活用が可能になるはずだ。

なお、東京都医師会は、9月16日、コロナウィルス患者を対象とするオンライン診療を多摩地区で着手するとした。

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