85歳母親「老人ホームに入らなかった」せいで老後生活が崩壊…お金をケチった子供たちが招いた悲劇

いつ施設に入るかという問題

私は今年65歳、持病があっても元気だし、ボチボチ仕事もしている。でも、20年ほどの自立期(自分で身の回りのことを処理できる期間)の老後を経て、最後は長い短いはあるが必ず誰かの手を借りる=介護が必要となるだろう。

介護には大きく分けて「在宅介護」と「施設介護」がある。ファイナンシャルプランナー(以下FP)としてよく問われるのは介護費用のことだ。最近よく使われるデータとして「生命保険文化センター(2018年度)」の調査がある。私の実感もそれに近いので紹介させてもらうと、「在宅介護」が月額4.6万円、「施設介護」が月額で11.8万円。平均介護期間は4年7ヶ月。

さらに、それぞれ介護が始まる段階で「在宅介護」の場合はリフォーム・設備代がかかり、「施設介護」では入居金が必要な場合もあるので、それらの一時金と月々の費用を足すと概算で介護の平均総額は300万~1500万円となる。これが高いか安いかは人の懐具合による。

〔PHOTO〕iStock
 

平均介護期間は4年7ヶ月だが、介護が始まってすぐ亡くなる方もいれば、十数年寝たきりの人もいる。介護に関しては人それぞれなので平均値は本当に目安にすぎない。

「在宅介護」は支援の種類や金額がある程度決まっているのでわかりやすいが、問題なのが「施設介護」だ。

一口に介護施設といっても介護度や必要となる支援や費用の多寡により、特養、有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅など10種類ほどに細分される。選択肢も多くなってきた分だけ迷うし、入りたくても費用や空きがないと入れない。

肝心なのは、施設入居の場合、誰が入居を決め、いつどこの施設に入るかという点だ。私のまわりを見ても、本当に適切な時期に適切な施設に入るのはかなり至難の業なのだ。

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