映画「妖怪大戦争」HPより

寺田心、声変わり中の天才子役が「モンスター性」を失わないために必要なこと

そろそろ未来を考えなくてはいけない

天才子役という存在

寺田心の主演映画「妖怪大戦争 ガーディアンズ」がこの夏、公開された。世界を救おうとする勇者の役だが、三池崇史監督は役者としての寺田について「ピュアな心を持った“妖怪”」と形容している。思えば、天才子役という存在自体、一種のモンスターのようなものかもしれない。

子供でありながら、大人以上の演技で見る者を驚かせ、ざわつきや衝撃をもたらす。そんな天才子役を通してでないと、表現できない世界があるのだ。

映画「妖怪大戦争」HPより

わかりやすい例を挙げるなら、1994年に12歳の安達祐実が主演したドラマ「家なき子」(日本テレビ系)である。「同情するなら金をくれ」という台詞がバブル崩壊直後の世間の空気にマッチして、大ヒットした。きれいごとではない「本音」をいたいけな少女がむき出しにすることで、見る者の心が揺さぶられたわけだ。

それはアンデルセンの童話「裸の王様」にも通じるものだが、王様が服を着ていないことへの疑問は子供なら誰もが抱くだろう。ドラマや映画において「王様は裸だ」的な主張をして、大人を驚かせるにはそれなりの演技力が要る。そういうものを持ち合わせているのが、天才子役なのだ。

2011年に大ヒットしたドラマ「マルモのおきて」(フジテレビ系)も、天才子役のモンスター性が有効に発揮された作品だ。親友が遺した双子を引き取った男とその双子が家族になっていく物語だが、ときにぶつかりながらも愛情を育んでいく姿が東日本大震災直後の世の中に安らぎと癒しをもたらした。

双子を演じたのは、スタート時6歳の芦田愛菜と鈴木福。41歳の阿部サダヲにひけをとらない演技で笑わせたり泣かせたりした天才子役ふたりがいなければ、この成功はなかった。

 

なお、安達や芦田はブレイクしたあと、冗談めかした年齢詐称説が囁かれたりした。普通の子供とはとても思えないという世間の違和感が生み出したもので、これもモンスターたるゆえんだ。

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