# 宇宙

「モノづくり大国」日本、じつは「世界で勝てる」のに負けてしまう「本当のワケ」

宇宙産業に見る「現実」と「課題」
村上 誠典 プロフィール

民間初「超小型衛星開発」という希望

宇宙ステーション開発と並行したスペースシャトル開発も2003年のコロンビア号の爆発事故で、当時大統領だったジョージ・W・ブッシュによって停止命令が下されました。2000年前後は、宇宙開発とは何なのか、何のためにやるのか。人類全体がその意義を見出しづらくなっていた時代、何か閉塞感を感じる時代だったように思います。

そんな中、私が従事していた中須賀真一先生がスタンフォード大学で提唱されたマイクロサテライト(超小型衛星)の開発に手を挙げました。宇宙開発の方向性をこの頃から見通され、全力で取り組まれていた中須賀先生は素晴らしいと思いますし、尊敬の念しかありません。研究室の学生であった私は当該プロジェクトに幸運にも関わることができました。詳細はリンクの中須賀先生のレポートをご覧ください。

小型衛星 photo/iStock
 

政府主導の大規模宇宙開発には限界がある、民間が主体となって低コストで実現できる宇宙開発を目指すきっかけとしよう、というものだったと思います。性能保証に大金を投じる部品を利用するのではなく、秋葉原で売っているような汎用の低価格の部品を活用するなど、徹底的な小型化と徹底的な低予算化がプロジェクトの売りでした。

東京大学が作った"CubeSat"は世界で最初に打ち上げられ今も軌道上でビーコン(衛星から発信される通信情報)を送り続けています。

関連記事

おすすめの記事